日曜日, 12月 11, 2011

六義園・・・の前のアンパンマン


 六義園に行ったのですが、正門の反対側にアンパンマンの銅像がありました。

   銅像になると、なんだかアンパンマンらしくないです。鼻の色も青銅ですから、なんか違和感があります。銅像になって違和感が無いのは、柴又の寅さんの銅像ぐらいでしょう。あれは、みんな横に立ってピースサインで写真を撮ります。やっぱり銅像が似合う似合わないの差でしょうか。


木曜日, 11月 24, 2011

カメラの形2


 最近、40年程前に買ったレンズをデジタル一眼レフに取りつけてみました。マウントが基本的に共通ですから、オートの撮影をしないのであれば問題なく使えます。昔のレンズですから、AFはついていませんし、単焦点のレンズです。(昔は、ズームよりも単焦点が主体でした。)

 取りつけて、先ず感じたのはカメラとしてのバランスの良さです。ボディとレンズの大きさのバランスが良いのです。この差は何と言っても最近のレンズが大きくなっていることです。その一番の原因はAF機構が入っていることでしょう。他にも、ブレ防止がレンズ側に入っている場合は、余計に太くなくる可能性があると思います。

 カメラのボディは昔に較べればコンパクトになってきておりますので、余計にバランスが悪くなっているのだと思います。これは、ミラーレスにもそのまま影響が出てしまっています。ミラーレスでは、ミラーが無い分更にボディが小さくなっていますが、レンズはAF機構が入って太くなっていますので、単焦点の広角、いわゆるパンケーキレンズ以外のものでは非常にバランスの悪い形になっています。カメラを首からぶら下げると、レンズが下を向いてしまうことになります。よく報道カメラマンが望遠付の一眼レフを2台位首からぶら下げて写真を撮っていますが、だいたいレンズは下向きになってしまいます。そんな恰好になってしまいます。その方が邪魔しないということにもなりますが。

 オートフォーカスは確かに便利ですが、マニュアルフォーカスのレンズもあっても良いように思います。フォーカスが合っているか合っていないかというインジケータでも付けてくれれば、それで良いと思います。その分、レンズを多く持ち歩けるというメリットもあります。

水曜日, 11月 09, 2011

庚申塔

 横浜戸塚区の舞岡公園の近くで、偶然庚申塔を見つけた。庚申塔を見つけたというより、見つけた時はなんだか分からなかった。何やら怖そうな人物が子供の髪を左手でつかんでぶら下げているのが彫られている。右手には剣のようなものを持っている。ただならぬ形相の石碑が気になって帰って調べてみたら、庚申塔であることが分かった。


 調べたところでは、庚申塔とは60年ことに巡ってくる庚申(こうしん・かのえ猿)の年に建てたのもらしく、青面金剛(しょうめんこんごう)が彫られている。6本の手があるとされるが、3本程度は分るがその他は消えてしまっている。青面金剛は疫病をはやらせたそうで、つまりこの庚申塔は疫病がはやらないことを願って建てたのだろう。右手1本目は剣を持っている。左手1本目は子供の髪の毛をつかんでぶら下げている。 右には『寛政七(乙)卯九月吉日』となっている。1795年に建てたことになる。左側には『上講中九人』とある。講の仲間九人で建てたということか。正面下には庚申ということで三猿が見える。舞岡公園は、いわゆる谷戸を生かした公園。つまり江戸時代の谷戸で耕作していた農民たちが疫病を恐れて建てたものなのだろうか。舞岡公園は、横浜の少し南部に位置する公園であるが、周りは殆どが住宅街となっている。横浜の真ん中にこのようなものが残っているというのが驚きでした。

月曜日, 10月 24, 2011

カメラの形


 以前からカメラの形に疑問を持っています。フィルムカメラであった時の形が未だに多くのカメラに継承されているのですが、どう考えても最適な形とは思えないのです。カメラにも、大判のカメラ、中版のカメラ、二眼レフ、一眼、コンパクト、それにビデオカメラといろいろあります。それぞれ必然性があったのですが、今の一眼(レフ)デジカメ、コン(パクト)デジの必然性というのはよくわかりません。

 私は個人的には円筒形(直筒形)のカメラが欲しいと思っています。筒の前がレンズ、後がファインダーかモニター(モニターはビデオカメラのようになっていても良い)、というのが自然なのではないかと思います。

特に、コンパクトカメラではどう考えても今の形は持ちにくいのです。私は結構実用的な用途でコンデジを使いますが、片手で撮って、片手は別の用途に使います。その際、片手でコンデジを持ってシャッタを切るには非常に使いづらい形です。

 以前紹介したライトロ(撮った後で自由にフォーカスが変えられるカメラを開発http://photosepia.blogspot.com/2011/06/lytro.html)がいよいよカメラの発売するよう(2012年に発売)ですがhttp://www.wired.com/gadgetlab/2011/10/lytro-camera/
円筒ではないのですが、同じような考え方です。そろそろカメラの形を変えても良いのでは。

土曜日, 10月 22, 2011

畠山直哉展


 東京写真美術館(http://syabi.com/)で畠山直哉展が開催されていたので、見て参りました。ほんとにすばらしい作品ばかりで圧倒されてしまいました。なにがすごいかというと、被写体の捉え方とその表現力もすごいのですが、私が一番感心してしまったのは、大きな画面で遠近感もあり、なおかつどこにも焦点がきっちり合っているということからくる迫力です。

 やはり写真はレンズがしっかりしていて、焦点がきっちり合っているというのが先ず必要なのだと強く感じた次第です。大きく引き伸ばしても細かいところまできっちり焦点が合っているということが、離れてみても人を引き付ける力を持っているのだということなのではないかと感じています。遠く離れて見るのであれば、細かい部分で多少ボケていても関係ないというのは理屈では分かりますが、そういう写真は遠く離れてみてもなにか迫力に欠けるものあります。この差をどう表現して良いのか判りませんが、やはり高精細で写真を撮るというのは非常に重要なのだと実感しました。

水曜日, 10月 19, 2011

Canon 1DX


 久しぶりにキャノンからフルサイズ一眼レフの発表がありました。 今回の仕様を見ると、画素競争に走ることなく、カメラの基本性能を重視するという姿勢が見えてきます。特に、ISO感度を51200まで高めたというのが注目に値します。これだけ感度が高くなれば、ストロボを使わなくても良い機会が増え、写す選択肢が増やせます。

 1Dシリーズはプロ用を意識したカメラですから、実際にカメラを使う側の要望を取り入れた選択だと思います。この考え方は一般のカメラにも広めて欲しいと思います。

 ISO感度というのは明確な規定はなく、増幅率さえ上げてしまえば高い値を仕様にすることは出来てしまうのですが、カメラメーカの良心が現れる場所でもあります。実際にはノイズだらけであっても感度が高いと謳っているカメラもあります。ですからこの51200という値は使える感度であれば素晴らしい値です。

 感度を左右するのは第一にセンサーですが、基本的にどのメーカであってもセンサーの原理的な部分は変わりませんので、あとは光の取込効率を上げたり、一つの画素をどこまで大きくできるかというところでしか差別化できなかったわけです。しかし、最近は画像処理エンジンの性能が飛躍的に向上し、ノイズを大幅に低減することが出来るようになってきました。つまり、カメラは画像処理能力の競争の時代になってきたということだと思います。

 一方で、今後カメラは何をターゲットにして行くのかというのが問題です。一般用のカメラはまだいろいろな方向性があると思いますが、フラグシップ機というのはどこに向かうのでしょうか? 大きな変革が必要な時期に来ているような気がします。今後の動向を見守りたいと思います。

木曜日, 10月 06, 2011

ジョブズ


 アップルのスティーブ・ジョブズが亡くなりました。とてつもない才能を持った人だったということは、いろいろなところで指摘されていますが、なによりもコンセプトやデザインに徹底的にこだわり抜いて妥協を許さなかったという点でこの人の右に出る人は居なかったと思います。エンジニアでありながら、デザインにもひいでた才能を発揮していたという点では珍しい人物であったと思います。

 新しい製品のコンセプトという点ではこれほど注目された人物は居なかったし、今後も同じような人が出てくるとはとても思えません。

 巨星が落ちたとはこういうことでしょう。

火曜日, 10月 04, 2011

コダックのジレンマ


 写真フィルムの老舗であるコダックが非常に厳しい状況に置かれている。フィルム写真の時代は、コダックを使うことにあこがれがあった。わけもわからずコダクロームを買い、写真を写し、スライドを覗いて喜んでいた。そのコダックが倒産の危機にあるという。(もちろんコダックは否定している。)

 しかし、フィルムの時代は終わった。映画でさえデジタルの時代になってしまった。コダックもデジカメには手を出してはいるが、日本のカメラメーカには太刀打ちできるはずがない。デジタル化の波に飲み込まれてしまったのである。フィルムメーカでもう一方の雄であるフジフィルムは、フィルムという技術を別の形で展開することで生き延びている。工業用のフィルム製品や、フィルムで培った技術を使った化粧品などでうまくフィルムから脱却したと言ってよいのであろう。

 残念ながら、コダックはフィルムの横展開が出来なかった。写真フィルムの素晴らしさだけを訴え続けている間に世間が変わってしまった。どんな工業製品でも同じようなことがおきる。どんな事業でも陳腐化は起きる。成功は失敗の始まりなのだ。もっと正確には、成功にしがみつくことが失敗の始まりなのだろう。

木曜日, 9月 29, 2011

イングリッシュガーデン



 我が家の庭と言いたいところですが、横浜の観光名所ということになっている平沼橋近くのイングリッシュガーデンです。そもそも横浜にイングリッシュガーデンがあること自体知らなかったのですが横浜市の観光ガイドに載っていました。とは言っても、市の施設ではありません。入場料800円と少々高めです。花がたくさんあればよかったのですが、台風の後で、殆ど散ってしまっていました。そのせいかどうかわかりませんが、見物客もまばらでした。2000坪の広さですから、手入れは大変だと思います。やっていけるのかどうか心配になってしまいますが、余計なお世話かも。



木曜日, 9月 22, 2011

ニコン ミラーレス一眼発表

 昨日、ニコンがうわさになっていたミラーレス(ニコンはミラーレスという表現を敢えて避けているようです)を発表いたしました。私にとってはとても意外な性能のカメラでした。センサーがAPS-Cの半分のサイズ(面積で言えば1/4)です。画素数が1010万。そして、ISO感度は100-3200となっております。

 ターゲットを所謂『カメラ女子』に設定しているのでしょう。そのため、価格を徹底的に抑えることを優先したのかもしれません。価格はオープンになっていますがダブルズームで8.8万という値段が一部でついていますから安いという印象はありません。小型化という点ではペンタックスQには及びません。

 もうひとつ考えられるのは、一眼レフとの社内競合を避けたということが考えられます。裏を返せば、一眼レフは残ると考えているということになります。

 私のような少し絵に拘りがある者にとっては、ちょっと意外な内容でした。しかし、先日のペンタックスQにもあるように、レンズ交換さえできればよいというものなのかもしれません。ミラーレスは、ソニーの高画質・高性能という方向と、軽量小型化+ファッション性という2つの方向にはっきり分かれてきたということです。どちらが中心になるのか、注目して参りたいと思います。

土曜日, 9月 10, 2011

コスモス


 浜離宮恩賜公園のコスモスです。圧倒的な数のコスモスの群生です。

コスモスというと、淡いピンクや深紅の花が頭に浮かびますが、ここはオレンジ色
のコスモスが沢山咲いていました。

金曜日, 9月 09, 2011

ニコンのミラーレス参入


 今日の新聞にニコンもミラーレスに参入することが書いてありました。年内に出るようです。ニコン発表ではありませんが、否定もしておりませんので、確実性は高いと思います。8月にミラーレスが一眼デジカメの中の40%を超えたというニュースが以前にありました。スマートフォンによってコンパクトカメラの価格が大幅に低下し、利益が出せなくなっています。このような背景で、これ以上放置しておけないという判断なのでしょう。ニコンが参入すれば、間違いなくキャノンも参入するはずです。

 私は一眼レフはいずれミラーレスに置き換わるだろうと思っていますが、それが徐々に近づいてきているようです。おそらく、ニコン、キャノンはAPS-Cサイズ以上のセンサーを使用するはずです。そうなると、まず影響を受けるのがAPS-Cサイズの一眼レフです。一眼レフとミラーレスで差が付けられるかということです。ミラーレスは当然のこととして新しいマウントになりますから、過去の交換レンズの遺産は引き継げません(現実には、レンズはデジカメに適合した設計を行うようですので、遺産はあるようで無いものなのかもしれません)。一眼レフメーカがミラーレス参入を遅らせてきたのは、この点も一つの要因ではないかと思います。ボディはセンサーと画像処理エンジンで性能が決まります。つまり、センサーが同じであれば、一眼レフの優位性は殆どないということになります。

 次に予想されるのが、フルサイズの一眼の消滅です。デジタル一眼リストのブログでも示しましたが、フルサイズの一眼の開発周期が長くなっています。また、性能がAPS-Cサイズの一眼と逆転している部分もあります。各社フラグシップ機と銘打っていますが、フラグシップ機にはなっていないのです。フラグシップ機のセンサーは半導体としては、非常識な程バカでかいのです。APS-Cサイズのセンサーと比較しても2倍以上の大きさです。このセンサーを開発し続けるのは容易なことではありません。しかも、致命的なことに生産数が少ないのです。半導体を量産する上で致命的なのは数がそろわないことです。一方、APS-Cサイズのセンサーはミラーレスの増加でますます増える方向になります。量産効果ではますます差が開くことになります。フィルム式のカメラの場合は、ボディだけ作ればよかったのですが、デジカメはそうはいきません。つまり、フルサイズはカメラメーカにとっては非常に重い負担になってくるということです。以上のような理由で、フルサイズの一眼レフはいずれ消滅する運命にあると思っています。

 デジタル一眼は、大きな転換期を迎えようとしています。これからのカメラは、従来にない斬新な機能やコンセプトが問われることになると思います。

火曜日, 9月 06, 2011

カメラの無線LAN対応

 東芝が無線LAN機能のついたSDカードを発表しました。同等のもので有名なのがEye-Fiのカードです。選択肢が増えたということは、可能性として標準的に使える可能性が出てきたということです。なによりも、現有のカメラが無線LAN対応できるというところが嬉しいことです。ただ、本体に入れた状態で無線が上手く通信できるのかが不安です。

 9月1日にはパナソニックが無線LAN対応のデジカメを発表しました。本体に無線LANが搭載されれば、安いSDカードが使えるわけですからメリットがあります。本体に入れることで、無線の品質もある程度確保することが可能だと思います。無線LANのスピードが有線並みに高速になってきたため、カメラに無線LANが搭載されるのが今後の標準になって行くものと思います。(フォトセピア 間 潤治)

月曜日, 9月 05, 2011

デジタル一眼リスト

 デジタル一眼の最新機種のリストを作ってみました。今後、新機種が発表される度に更新して行くつもりでおります(こちら)。リストは、ボディとしての基本性能のみをリストアップしました。写真を写す機械としての本来の性能を明確にしたかったためです。一眼とは言えレンズの性能は含まれておりません。ボディの基本性能、即ち感度、センサーサイズ、画素数の比較となります。センサーの種類も入れてあります。

 リストアップしてみてわかったことは、フルサイズのデジタル一眼の新製品が少ないことです。基本性能ではAPS-Cの方が上回ってしまっていることがよくわかります。レンズの性能が十分にあれば、APS-Cサイズで十分ということになるのでしょう。唯一、ボケ味のみの差ということになるかと思います。
 フルサイズは各社フラグシップ機と称してますが、性能的にはフラグシップ機になってないということです。デジタル特有の現象と言ってよいと思います。

 もうひとつ大きな違いは、感度が良くなってきていることです。おそらく画像処理エンジンの性能向上に負うところが多いと思います。一眼ではセンサーとして裏面照射CMOSと謳っているところが見当たりませんでしたが(見落としているかもしれません)、コンパクトでは主流になっております。今後更に感度が向上する可能性があるのかもしれません。(フォトセピア 間 潤治)

木曜日, 9月 01, 2011

写真保存サイトと写真のキャプション


 写真データを無料で保存してもらえるサイトが徐々に増えています。東日本大震災で写真を無くした方が多く、その影響もあるのでしょう。今までは、自分でPCに保存し、バックアップをDVDなどで保存するということしかできなかったのですが、外部に保存できると非常に助かります。外部に保存できれば、写真のデータの共有もできますので、親戚とかグループの中で自由に見ることができるわけです。もちろん、公開することも可能になります。

 こうなると、メインは外部に、バックアップとして自宅にというスタイルになるのではないでしょうか。

 写真のデータ化とかデジタル写真がここまで進んできて、一つ不便なことがあります。それは写真のためのキャプション機能が充実していないことです。現状でも写真にコメントを入れることは出来ないわけではありませんが、ユーザインターフェースが不十分であるということと、表示、互換性も含めてアプリケーションが充実していないことです。カメラ業界もこのあたりの標準化にはあまり熱心ではないようです。こういうケースでは、だいたい海外での動きがないと国内はまとまらないというのが従来の動きです。こんなところにも外圧頼みということなのでしょうか。(フォトセピア 間 潤治)

火曜日, 8月 30, 2011

高倍率コンパクト


 コンパクトカメラはいずれスマートフォンに置き換わるだろうということを以前書きましたが、コンパクトの中で唯一高倍率ズームのコンパクトだけは残ると思います。さすがにスマートフォンで何十倍もズームを変えられるものは作られないでしょう。

 高倍率のコンパクトは以前からありますが、最近はズーム比率がどんどん高くなってきています。これは、そういうニーズがあることはもちろんですが、光学技術の進歩によるところが大きいのでしょう。最初のころは倍率さえあればよいという製品も結構あったのですが、最近は性能もきっちり確保した上での高倍率ズームを搭載したカメラが多くなりました。35ミリ換算で1000ミリ近い望遠を実現しているのですから驚きです。友人がコンパクトで撮った月の写真です。

photo by murano

 従来のコンパクトカメラもズーム比率がどんどん高くなってきています。昔は3倍程度のズーム比率のコンパクトが多かったのですが、最近は10倍以上は当たり前です。これは、スマートフォンとの差別化でそうせざるを得ないという面が大きいのではないかと思います。

木曜日, 8月 25, 2011

ソニーのミラーレス


 ソニーがNEX-7を発表しました。2430万画素のボディです。いよいよ一眼は2000万画素時代に突入したということでしょう。と同時に、明るい単焦点レンズが2本発表されております。NEXシリーズは、いままでレンズの選択肢があまりにも少なかったので、どこまで本気かちょっと疑わしい感じがしていたのですが、マクロレンズも含めて新しく4本発表されましたので、ようやく一眼カメラの体をなしてきたという感じがします。レンズ交換の選択肢がなければ一眼のメリットはありませんから。これから9月にかけて各社の発表が続くと思いますが、どういうものが出てくるのか非常に楽しみです。(フォトセピア 間)

金曜日, 8月 19, 2011

デジカメの状況

 ミラーレスがあまり売れてないそうです。コンパクトもスマートフォンに押され、価格が低下する一方で、利益が出なくなっています。以前にもここで書きましたが
カメラは一眼とスマートフォンに分極化するということでしょう。問題は、ミラーレスです。個人的にはカメラはミラーレスにシフトしていくと思っておりますが、現在の動向はそうではありません。これは、ミラーレスの戦略が間違っているためだと思います。このことは、以前にも書きました。
どうも、いままでミラーレスを発売してきたメーカは、ミラーレスを女性、初心者向けと考えているようです。軽くしてコンパクトにすることに主眼を置いているのです。

しかし、一眼を使いたい人は写真に拘りがある人だと言うということを忘れているのではないでしょうか?そして、価格はコンパクト(平均1.7万)よりはるかに高く(平均5万)、一眼レフ(平均7.3万)より少し安い程度です。これではインパクトがありません。(価格は日経新聞2011.8.19より)

 カメラメーカは、一眼しか残らないことを考えないと生き残りは出来ないと思います。
(フォトセピア 間)

日曜日, 8月 14, 2011

トランスファージェット


 近距離無線通信のトレンスファージェットを国際規格化する動きがあるようです。トランスファージェットはソニーが開発した無線通信技術で、スイカのようにそばにかざすだけで画像などが自動的に転送される技術です。

 確かに、デジカメで撮った後の画像の転送は本当に面倒なものです。usbケーブルを用意(これも機種によってさまざまなケーブルがある)、中にはアダプターまで必要なものまである。やっとのことで接続して、そのあとは、どこに格納するかを決めて、フォルダー名を決めて・・・とにかく面倒です。

 これが、パソコンの近くにかざすだけで画像が転送されたら、どんなに便利でしょうか。Wifi(無線LAN)などが組み込まれたカメラがあれば、それで転送することも出来ますのでどちらでもよいのですが、とにかくカメラの無線化だけは標準的に対応してほしいものです。

 因みにトランスファージェットの利点は、近距離しか届かないことだそうで、余計なセキュリティなどが要らないということですが、なんとなくちょっとこじつけのような気も・・・。

http://www.sony.jp/transferjet/





月曜日, 8月 08, 2011

睡蓮

 睡蓮の季節です。紫色や青い睡蓮も涼しそうで好きですが、赤い睡蓮も魅力的です。いつまで見ていても飽きない花です。一年のうち、この季節だけで、栄養が足りないのか一輪咲けばよい方ですから、名残惜しさもあるのでしょうか。

木曜日, 8月 04, 2011

きょう一日

 テレビにニュースで、被災者が「五年、10年の先を見て生きろと言われても、そんな見通しは立てられない。でも、明日だったら目標を立てられる」とつぶやいていたのがとても印象的でした。期を同じくして日経新聞に五木寛之氏が、「きょう一日、きょう一日」で暮らしていけばよいということを言っておられました。

 その二つの言葉には、ビジョンとか展望などという歯の浮くような、そして大半が絵空事に終わってしまうようなことを発言する人に対する醒めた目と、そんなものに振り回されず決然と生きる意志のようなものを感じました。所詮、人間と言えどもこの世に生れた一つの生命にすぎません。全ての生命は、今を生きることが全てなのだとつくづく感じた次第です。

日曜日, 7月 31, 2011

二足歩行

 まだ二歳にも満たない子供の二足歩行です。

 お釈迦様ではありませんので、生れた途端に歩くなんてことは考えられないことですが、1年か2年の内には大体歩き始めるのですから、驚異です。ロボットの歩行よりよほど上手に歩きます。これが、殆ど全ての人間に出来てしまうのです。ロボットを作っている人がどうじだんだ踏んでも真似できっこない高等技能です。そう考えると、人間の技術なんてたかが知れてます。

 大体、今の最先端に技術にしたって、まだ100年も経ってない技術ですから。それに較べたら、生物は数十億年の歳月を経て獲得してきた能力です。おごれるものは久しからず。

土曜日, 7月 30, 2011

3Dの幻想

 猫も杓子も3Dに飛びついていましたが、少しほとぼりが冷めてきたようです。3Dのテレビがそれほど売れてません。NINTENDO 3DSも失速してしまい、早くも大幅な値下げに追い込まれています。3Dカメラというものも販売されておりますが、あまりぱっとしません。

 これには2つ理由が挙げられています。一つは、不便で見にくいこと(メガネが必要であったり、見るポイントが限定される)、もうひとつはコンテンツが貧弱であることです。
 しかし私はもうひとつ理由があると思います。あまり指摘されてないのですが、現状の3Dというのは、本当の3Dにはなってないことです。本当の3Dは今現在このブログを読んで頂いている方々の置かれている環境です。大半の方が両方の眼で回りの景色をご覧になっていると思いますが、それだけが3D効果を生んでいるわけではないのです。試しにご自分の頭を動かして見てください。前景と背景の位置関係が変わります。ビルの正面からビルを見ると側面は見られませんが、体を動かせば側面が見られます。これも3Dにとっては重要なファクターなのです。

 しかし、現在の3D映像は、頭を動かしても状況は変わりません。それは固定したカメラ2台で映像を記録しているからです。

 つまり似非3Dであるわけです。人間の3D感覚というのは2眼視だけで成り立っているのではないのです。

 技術というのは、作り手の勝手な思い込みで突っ走ってしまうことが結構多いのですが、その典型的な現れではないかと思います。

 そしてもっと大事なことは、消費者がそれほど3Dであることに執着してないということではないかと思います。

木曜日, 7月 28, 2011

不健全なビジネス

 スマートフォンの値段が200ドル位にすぐ下がるそうです。将来は50ドルにもなるとのこと。確かに、今は4万円とか5万円ですから、いくらなんでも高すぎでしょと言いたくなります。買う段になると、0円というのもあるようですからわけがわかりません。携帯電話の値段、特に日本においてはデタラメです。販売業者と通信業者が一緒だからこういうことがおきてくるのでしょう。4万も5万もするものがタダなわけありません。つまり、そのあとでじっくりと通信料を絞りとられるということになるわけです。結果的には高い値段を払わされているということになるのでしょう。

 どこで買おうが、カードさえ差し込めば使えるというのが海外のスタイルですから、端末と通信業者を別々に選択できるというのは羨ましく思えます。端末は端末で競争し、通信業者も通信業者間で競争する。双方が伸びて行くことになるのです。不健全な市場では不健全な商品しか育たないと思います。余計な機能がいっぱいついた日本の端末が海外で売れないのは、そういうことだと思います。

 ガラパゴスは相変わらず生き延びているということでしょう。

日曜日, 7月 17, 2011

カメラのパラダイムシフト

 先日、スマートフォンのカメラがコンパクト並みになってきたと書きましたが、昨日の新聞にスマートフォンがコンパクトの市場を奪っているという記事がありました。似たような機能のものをいくつも持ちたくないというは理解できます。どちらを持つかと言われたら、スマートフォンを選択するに決まっています。


 コンパクトデジカメには先が見えてきたということでしょう。これがどういうことに繋がるかというと、カメラ業界の再編ということになるかと思います。そして、残るのは一眼カメラとなるわけです。もちろん、コンパクトデジカメ陣営も黙って見ているわけではないでしょうから、何か手を打って、この流れが変わる可能性も十分にありますが、その可能性は少ないと私は思います。

 一方、一眼はスマートフォン的な機能が入ってくると思います。現在、一眼でWiFiが入っているものはまだないと思いますが、データ入力機である以上、無線のインターフェースが入ってくるのは間違いないと思います。

 カメラにとってはまさにパラダイムのシフトが来たということでしょうか。

土曜日, 7月 16, 2011

神武寺というお寺

 神武寺という駅があります。隣の駅ですから、良く知っていたわけですが、駅名ということしか頭になかったのですが、お寺という字が付く駅というものおかしなもので、当たり前ですが、神武寺というお寺が近くにあるわけです。近くとは言っても、歩いて40分程度の山道です。

 石の苔が美しく、印象的でした。最近は、ゼニゴケが多いというか、ゼニゴケの侵略で、こういう表面にうっすらと生えたビロードにような苔はあまり見なくなってしまいました。鎌倉時代に創設されたとは言え、鎌倉からも距離があり、孤立したお寺ですし、山道を登ってたどり着く古刹ですので、観光客は殆ど来ません。ハイキングを兼ねた人位でしょうか。(医王山神武寺)

土曜日, 7月 09, 2011

スマートフォンカメラと一眼

 アメリカで写真共有サイトのフリッカーに載せる写真でiPhone4が1位になったそうです。2位がニコンのD90、3位がcanon EOS5DMarkⅡとなっています。写真枚数ではなく、写真をアップロードする回数での統計です。写真枚数ではD90が1位、iPhone4が2位。また、コンパクトデジカメの平均価格が1.05万、一眼は05年に7万程度であったものが4万程度に下がっている。つまり、携帯によってコパクトの存在が脅かされているということになります。そしてその価格低下が一眼にも及んでいるということなのかもしれません。(一眼の価格低下は、ミラーレスの影響もあると思われます。)


 かなり前にコンパクトは携帯に置き換わるかもしれないと書きましたが、その可能性が高くなってきたようです。その一番の理由は、iPhone4に見られるように、画質を改善していることだと思います。つまり、画素数競争ではなく、画質にこだわっていることではないでしょうか。他の携帯メーカは、カメラが付いていることが重要で、画質よりも画素数で勝負しているようです。一方iPhone4ではレンズを明るくしたり(一般のコンパクトデジカメのF数よりも小さいF2.4)、デジカメで最近多く採用されている裏面照射型のCMOSセンサーを使っていることなど、目立たないのですが、明らかに画質の改善に向かっています。ズーム機能が付いたらコンパクトの領域と完全に重なってしまいます。(デジタルズームで我慢すれば殆ど差は無くなっているかもしれません)。携帯にカメラを入れることにより、撮った画像を瞬時にワイヤレスで転送したり、アップロードすることができるのですから、考えようによってはコンパクトデジカメよりも有利ともいえます。しかもスマートフォンはパソコンのようなものですから、画像の加工でも有利です。

 カメラは、両極端に分離していくかもしれません。スマートフォンカメラと一眼という方向です。すでにフリッカーの投稿状況がそれを物語っています。そして、アップルはすでに世界最大のデジカメメーカになっていたのかもしれません。

木曜日, 7月 07, 2011

APSフィルムの生産中止

 フジフィルムがAPSフィルムの生産販売を終了するそうです。1996年から生産していたのですから、わずか15年で終了するということになったわけです。

 APSサイズのフィルムというのは、なぜこの時期に発売されたのでしょう。フィルム方式の写真の延命策だったと思います。デジタルカメラとして最初に発表されたのがソニーのマビカでした。これは当時では画期的でしたが、結果的には一般には受け入れられませんでした。フロッピーディスクを使用していたこともあったのですが、早すぎたということもあったと思います。しかし、デジタル化への大きな一石を投じたことは間違いありません。

 衝撃的であったのは、1995年に発売されたカシオのQV-10というデジカメです。これが現在のデジカメの原型ともいえます。なにが衝撃的であったかというと、液晶画面を搭載したことです。今では当たり前になっていますが、これがデジカメの使い方を切り開いたという意味で画期的だったのです。撮った直後に確認できるというのが非常に大きなメリットだったのです。QV-10は、良く売れたのですが、10万画素にも満たない画像ですから、粗い画像であったのは言うまでもありません。一番喜んだのはビジネスの現場だったと思います。いままで、レポートなどに写真を入れるとしたら、簡単にできるのはポラロイド位でした。しかし、ポラロイドは電子化ではありませんので、それを一旦スキャナーに読取って文書に入れるという方法しかなかったと思います。それが、QV-10の出現で、即座に文書に写真を貼り付けることができるようになったのです。文書に貼り付ける写真であれば、10万画素以下でも十分でした。これで文書に写真を組み込むことが圧倒的に楽になったのです。

 では、なぜこの状況で翌年にAPSが発売されたのでしょう。それはフィルムメーカの危機感と、カメラメーカのデジタル化への時間かせぎだったと推測します。QV-10はデジカメでしたが、画質はフィルムとは比べようのないものでした。カメラメーカとしては画質を優先せざるを得なかったのだと思います。その間に少しでもフィルムを延命し、そのフィルムに対応できるカメラを提供することでデジタルへの繋ぎにしようという試みだったのではないでしょうか。

 結果的には、APSカメラは殆ど浸透しませんでした。結果論ですが、動機が不純であったということでしょう。そこをユーザに見透かされたともいえます。APSという名前がAPS-Cというデジタル一眼用センサーの標準サイズとして生き残ったというのは皮肉なものです。

月曜日, 7月 04, 2011

キャノンの一眼レフ増産とミラーレス参入

 台湾でキャノンが一眼レフの増産に踏み切る。一眼レフは金額ベースで68%にもなっている。台数で23%。ここから言えることはコンパクト1台に対し、一眼1台は売上で7倍強ということになる。当然利益も大きい。従って、当面ミラーレスに本格参入する可能性は低いのだろう。もし、他社の製品と大して差が無いミラーレスを出したら、多くのユーザはがっかりしてしまう。そうなると、キャノンあるいはニコンが発売するミラーレスはとんでもないミラーレスであることが条件になる。そういうことを期待したいし、否が応でもそうなってしまう。

土曜日, 7月 02, 2011

ペンタックス

 ペンタックスがリコーに買収されれるそうです。Hoyaに買収され、リコーに買収されるという厳しい環境にさらされているわけです。買収したリコーもカメラでは非常にシェアの少ないメーカですから、まだ業界の再編はこれからでしょう。

 カメラ業界の状況は、①ミラーレス一眼の登場で一眼レフの技術があることが価値として小さくなっていると思います。②高級カメラの代名詞である一眼レフは、メーカの数も多すぎます。③また、コンパクトも含めてメーカの数が多いのも気になります。④半分くらいはカメラ事業として赤字です。⑤日本では売られてませんが、サムソンはシェアーとして非常に大きくなってきており、意欲的に製品を投入しています。

 これだけ見ても、再編はまだまだ続くと予想されます。一眼レフも将来は、カメラ店のケース内にしか置かれないないようなマニア向けのみが残るのではないでしょうか。

水曜日, 6月 29, 2011

ビデオカメラ

 ビデオカメラ(カムコーダー)の市場が随分縮小してしまっています。全世界で1308万台でデジカメの1割程度です。90%近くが日本メーカ製品。最近はYouTubeなどにアップするための簡便なビデオカメラにおされているようです。特にアメリカでは1.6万円程度のものが売れ筋だそうで、日本の1/3です。携帯、スマートフォンの影響もあるようです。JVCケンウッドが普及品から撤退するというのもうなずけます。動画そのものは投稿サイトなどで以前よりはるかに多くの人が使っているのですが、メーカが市場を見ていなかったこと、新たな市場を作り出せなかったというのが衰退の理由だと思います。

 その中で、ソニーが事業的にも黒字を出しているという点に注目しました。生産の上流から下流までを社内で扱っているということと、デジタルカメラとの部品の共通化を行っているということだそうです。これが本来のソニーの生産の姿だと思います。(製品開発は別として)

火曜日, 6月 28, 2011

LYTROカメラ

 とんでもないカメラが出現しました。アメリカのベンチャーLYTROが作ったライト・フィールド・カメラと呼ばれているもの。先ずは下のリンクでご覧いただきたい。写した後で好きなところに焦点が合わせられるカメラです。

http://www.lytro.com/picture_gallery

 原理はまだよくわからないのですが、カメラに入ってくる全ての光情報を別々に捉えて画像に変換するものだそうです。今までのカメラは、光の入ってくる方向は限定的に制限したりすることは出来たのですが、フィルムやセンサーに入った状態では、どの方向から飛んできた光かという情報は捨ててしまっていました。それをセンサーで別々に捉えてフォーカス情報として取り出すという考えのようです。

 多分、いろいろと制約がありそうです。サンプル画像で見る限り画像が粗いとうい印象がありますが、デジカメが最初に出てきたころの画質程度にはなっているようです。焦点方向の分解能もまだ低いようです。

 それにしても、こういうアイデアが出てくるというのはさすがにアメリカです。3Dカメラよりも、面白さがあります。まさにイノベーションとはこういうことかもしれません。今後が楽しみです。

土曜日, 6月 25, 2011

ペンタックス Q

 ペンタックスQが発表されました。ペンタックスとしては初めてのデジタルミラーレス一眼になります。驚いたのは、センサーがコンパクトカメラと同じサイズのものを使っているということです。早い話が、レンズ交換可能なコンパクトカメラということになります。

 一眼の一番の特徴は、レンズ交換できること、大きなセンサーで画質を優先することと、ボケ味を出すことです。従って、この特徴の大半を真っ向から否定したカメラということになります。ボケに関しては、ボケコントリールという機能でボケを出すそうです。

 レンズもおもちゃレンズを搭載できるようになっていて、美しい画像を楽しむというよりは、画像のバリエーションを楽しむというコンセプトのようです。

 私は、一眼レフを超えるようなミラーレスを期待しているのですが、私の期待するカメラとは正反対のものです。私の期待が無理なんでしょうか。大手2社が相変わらず静観しているのが気になります。

火曜日, 6月 21, 2011

アメリカの中の日本文化

 新聞ネタですが、アメリカの議会図書館6階(通称DECK6)には110万点の日本関連の蔵書があるそうです。昔、日本人司書の坂西志保さんという方と当時の大使の斎藤博之さんという方の尽力で集められたそうです。今では宝の山だそうです。これに限ったことではないのですが、日本の美術品などが大量に海外に集められています。ボストン美術館などの浮世絵も有名です。

 この集める文化というのは一体どこからくるのでしょうか。日本にはアメリカやイギリスの文化を蒐集している場所があるという話は殆ど聞きません。アメリカやイギリスはそういうことに熱心です。日本にも個人レベルでそういうことをやっておられる方はいらっしゃいますが、国とか県というレベルでは非常に少ないと思います。自国のものですらろくに集めてませんから。

 日本人がどうのこうのという話はヘドが出るほど聞かされてますからどうでもよいのですが、文化というものに対する思い入れというようなものが彼我の違いなのでしょうか。そういえば、私自身も自分の文化に対しては無頓着極まりないのです。せめて写真くらいは大切にしたいと思います。

日曜日, 5月 22, 2011

ホキ美術館

 写実画専門の美術館、ホキ美術館(写真)の超写実絵画を見てまいりました。お客様より、ホキ美術館の存在を教えて頂いたのが始まりですが、その少し前にも別のお客様から出展作品の写真のデータ化のお話があり、偶然の重なりで気になっていたので、少し遠い場所(千葉市土気)でしたが行ってまいりました。

 超写実という世界があるというもの実は知らなくて、先日NHKで放送されていた超写実の野田弘志画伯の特集を見て、そういう領域があるのを知った次第です。

 超写実ですから、まるで写真です。写真よりリアルかもしれません。写真よりリアルという表現はおかしな表現かもしれませんが、写真は被写体をストレートに機械を介して写し込むのに対し、超写実は、画家の感じた現実が入っている分違いがあるのでしょうか?

 私はどうも不純は性格のせいか、女性をモデルにした絵には多分横に写真が並んでいたとしたらその写真よりももっと艶かしいものを感じてしまうと思いました。

 ただ、正直言って、こういう絵を描くという衝動は理解できないのです。写真という手段があり、最近は写真も写真家によってはデータを加工する場合もあるので、その差が何なのかという疑問が解けないのです。

 ただ、間違いなく言えることは、その精緻な仕事から発せられる圧倒的な迫力だけは感じることができます。それは、写したのではなく、描いたのだという事実によって伝わってくるものですが、ちょっと作家の方には失礼な表現かもしれません。

 この美術館、建物が非常にユニークです。写真の部分も展示室になっているのですが、下に支えがないのです。内部は、細い廊下のような感じのギャラリーが何本も走っているのです。このギャラリー、結構見やすいのです。普通は四角い部屋の周りに絵が貼ってあって、結構ウロウロするのですが、この廊下のようなギャラリーは、歩いていくと両側に絵があり、まっすぐ進んで行けばよいのですから、見落としてしまうこともなく、楽に見られます。ただ、完全な一筆書きにはなって無かった部分があったのが少し残念です。戻ってくる人が絵の前を通りますので、ちょっと鬱陶しいのです。でも、絵を見るためだけの建物ということで、本当に100%そのことだけを考えて作ったという意味では大拍手です。

木曜日, 4月 07, 2011

理研のカメラ?

 今日の新聞の理研がES細胞から網膜の組織を生成したというニュースはすごいことですね。マウスの眼の水晶体とかレンズの部分を除いて眼の形になっているものが出来てしまうのですから驚きです。もちろん、まだ眼球の代わりに使えるというものではないようで、出来た細胞の一部を切り取って移植するということらしいのですが、複雑な組織を作ったということがすごいことです。特に、神経組織で現実の網膜組織と同じ構造のものを作ったというのが、単なる臓器の細胞を作ったというレベルと大きく異なっていることです。カメラでいえば、センサーの部分を培養してしまったということですから信じられないことです。震災関連のつらいニュースばかりの中で久しぶりに明るいニュースで、励まされます。

水曜日, 3月 16, 2011

思いでが無くなってしまった

 今もテレビで延々と東北関東大震災のニュースが流れています。今回、震災で被災された方には本当に何と申し上げてよいのか、心が痛みます。昨日、テレビにニュースで一人の老人が『子供も孫も無くしてしまった。写真一枚残ってない。思いでが無くなってしまった』と涙を流しておられるのを目にし、もし傍に居たらなんと声をかけて良いのか本当に悲しい思いをしました。家族、家、家財・・・全てを無くした方にとってせめて写真一枚でもあればとは思うですが、ガレキの山と化した被災地の中でそれを探すことなど出来るはずがありません。

 とにかく、一日も早い復興を祈るばかりです。

月曜日, 3月 07, 2011

呼び覚まし

 古い写真には、昔の姿が裏に隠れています。色あせてしまった写真にもかすかな痕跡は残っているものです。中には、痕跡も殆ど残ってないような写真もありますが、9割以上は残っています。

 そのかすかな痕跡を頼りに写真の復元を行うのですが、それが本当に正しいかどうかは別として、蘇った色というのは、忘れかけていた記憶を呼び覚ましてくれるものです。古い写真をそのまま見ているのも勿論それはそれで良いのですが、色が復元できた時は、『そうそう、こういう色だったんだよ!』という、上手く言えませんが後出しじゃんけん的な言葉が口をついて出てきます。

 つまり、もし復元しなかったら思い出すことはなかった色に巡り合えるということです。失われた記憶を取り戻すことができるのです。

 着ていた服の色、カバンの色・・・今はもう手元にないものの色は、実は写真と一緒に記憶になかで色あせていたのです。

木曜日, 2月 24, 2011

携帯カメラ

  今日の日経新聞に、高機能カメラ付き携帯の特集が載っておりました。携帯にカメラが搭載されてから、画素数などで随分進化してきたのですが、その勢いは停滞気味という感じがしております。携帯になんでも入れてしまおうという風潮の中でカメラ機能もその一つであったわけですが、いわゆるコンパクトカメラとしての機能という意味ではそれほど主流にななりませんでした。

 私は、コンパクトカメラは携帯に置き換わってしまうと思っていたのですが(http://photosepia.blogspot.com/2008/02/aflan.html)、間違いでした。私自身、携帯とカメラを両方もつというのが煩わしいと思っていて、光学ズームなどのついたカメラ付き携帯が発売されたらいまの携帯を変えても良いと思っていたのですが、価格が高いということもあるのですが、コンパクトカメラとしても中途半端な存在になってしまっていたように感じるのです。

 一方、携帯はスマートフォンへの流れが止まりません。ご存知のようにiphoneに代表されるスメートフォンはパッドタイプが主流であり、薄さが勝負です。高機能カメラ機能を搭載する方向ではないわけです。

 携帯のカメラの使い方と、コンパクトカメラの使い方というのは重なる部分はもちろんあるのですが、重ならない部分の方が多いのでしょう。携帯は、情報端末という位置づけがますます高まってきているわけです。実用性と嗜好性の違いというものが意外と大きなものであったと気付かされた次第です。

 かく申す私自身、いまだにカメラ機能さえない消えゆく第二世代携帯を使っております。

日曜日, 2月 20, 2011

色の認定

 最近見た新聞記事で、DIC(旧大日本インキ化学)が色の再現能力の認定を行うというニュースがありました。

 写真のデータ化を行っていると、色に対しては非常に気を使います。入力時の色ずれ、調整時の色ずれ、お客様がご覧になる環境に依存した色ずれという3段階の色ずれ可能性があるからです。更に、データを再プリントされる場合には、プリント時の色ずれも発生するはずです。三番目以降は我々にとっては手の及ばない範囲ですが、それでも対策はあります。但し、お客様にそこまで要求するのは現実的ではないと思います。

 一番目と二番目は我々が解決すべき問題です。1番目はスキャナーの色ずれです。スキャナーの色ずれは、かなりあります。メーカによっても違いますし、同じメーカでも機種によって異なります。極端には、一台一台でも微妙にずれがあります。一度メーカに問い合わせたことがあるのですが、『その程度の色ずれは、弊社の規格範囲内です』と言われておしまいでした。これが規格内なら、規格は無いに等しいというのが私の感覚ですが、致し方ないことです。従って、その色ずれは自分たちで補正するということにしております。

 二番目はモニターの色ずれです。モニターを見ながら色の補正を行いますから、モニターの特性が入ってしまうわけです。従って、現在はキャリブレーション機能のついたモニターを使っております。

 こういう作業をしなければならないというのは、手間も問題ですが、本当に合っているかという問題が常に付きまといます。なぜかというと、色には絶対的な評価基準がないからです。

 写真の場合を例にとりますと、晴れた日の窓から入ってくる太陽光で見る写真と、室内の蛍光灯の光で見る写真では明らかに色味が違うからです。

 ですから、いろいろな条件を考えると、本当に正しい色とは何かというのが分からなくなってしまうのです。

 もし、使っている装置が、規格をパスしたものであれば、この規格に準拠した装置を使っていますということで全てが解決してしまうのですが、そういう認証システムが無かったので今は色に関しては野放しと言ってもよいかもしれません。先ほどのスキャナーメーカーの対応を見ていても実にいい加減であるということがよくわかります。

 今回、そういう認証システムができるというのは有り難い話なのですが、気になるのは一メーカの認証ということです。日本は、なぜか公的認証という方向に動かないのかが不思議です。ヨーロッパであれば、なからず公的認証という方向になります。そして、そういうビジネスが生まれてくるのですが、日本ではいつも規格が私的なものからスタートしてしまい、複数の規格が併存してしまうのです。多分、競合するメーカはそのメーカの認定を出したりするんでしょうね。まあ、日本的と言えば日本的です。ヨーロッパの動き方もなにかもっとスケールの大きな下ごころのようなものを感じてしまいますから。

金曜日, 2月 11, 2011

CP+

 昨日、CP+というカメラの展示会に行って参りました。私が感じた今回の目玉商品はフジフィルムのX100です。クラシックな外観、35mm単焦点レンズ搭載(固定)で なによりもAPS-Cサイズのセンサーを採用していることです。ファインダーは光学とEVF(電子ビューファインダー)の両方が使えるようになっています。会場ではファインダーを覗きたいという人が長蛇の列で、残念ながら私は諦めましたが、会場に展示されていたパネルの写真の写りはさすがに素晴らしいものでした。ミラーレスのデジタル一眼と言って良いのですが、新しいカメラのあり方を提案した良い商品だと思います。APS-Cサイズのセンサーを使ったことでボケ味も一眼に匹敵する感触です。

 今回は、他社はそれほど斬新なものを出していませんでしたので、余計に目立ったということかもしれません。デジタル一眼がどちらかというと、女性向けとか、初心者をターゲットとして開発されてきたというのが私の不満でもあったのですが、それを払しょくしてくれるような製品です。