木曜日, 6月 16, 2016

デュアルレンズスマホ HUAWWEI P9

 昨年の丁度今頃honor6 Plusについてデュアルレンズスマホのことを書きましたが、今回のHUAWEI P9はちょっと違うようです。なにしろ、あのLEICAが共同開発しているのですから、プロのカメラマンも驚くほどの出来です。

 このカメラの出現でいろいろな面で大きな影響がでてきそうです。一番大きな影響は、やはりカメラメーカでしょう。あとからピントを変えられるカメラは、ライトフィールドカメラというのがあるのを紹介しましたが、それはもう時代遅れになってしまいました。それどころか、今の一眼やコンデジでは当然あとからピントはかえられませんから。しまも絞りも可変でF0.95から設定できるというのですから、一般のレンズでは無い性能です。これらは専用カメラの領域を超えたということになります。スマホが専用カメラの機能性能を超えたのは、これが初めてかもしれません。

 いままでに何度も書いてきましたが、スマホの出現は、コンデジの領域をあっと言う間に駆逐してしまいました。それどころか、いまや一眼の領域さえも浸食しようとしているのです。ボケ味が楽しめる一眼がスマホで楽しめ、それも好きなようにボケ味が変えられるのですから機能的には一眼さえも超えたことになります。

 不思議なのは、カメラメーカがデュアルレンズに手を出さないことです。もちろん過去には立体カメラ的なものは有りましたが、今回のようなコンセプトのカメラが出てこなかったのが不思議です。もう戦う気力もないのでしょうか?

 そして、もっと驚くべきことは、ライカです。ライカは、一眼レフも作っているれっきとしたカメラメーカです。それが中国のスマホメーカとタイアップし、そのスマホにはライカのロゴすら入れているのです。ライカのカメラは価格的な面もあって市場シェアは微々たるもの。つまり、ライカはスマホに賭けたのかもしれません。1000万台のカメラよりも、数億台のスマホの一部であってもそちらに価値を見出したということなのでしょう。 デジタル化URL : http://www.photosepia.co.jp/ 修復URL : http://www.photosepia.jp/

水曜日, 1月 20, 2016

LTE通信機能付きカメラ コミュニケーションカメラ?

 パナソニックが、LTE通信機能付きのカメラDMC-CM10を出した。これは昨年発売したDMC-CM1から通話機能を省いたもの。CM1はカメラというより携帯であった。携帯のカメラの性能を1眼並みにしたと表現した方がよい。このカメラが売れなかったのは、戦略が曖昧であったからだろう。カメラの通信機能については以前からその必要性を述べてきた。
 しかし、カメラ業界は、一向に動こうとしない。携帯にコテンパンにやられた怨念なのか、カメラに携帯と同じ通信機能を入れるなんて意地でもできないということなのだろうか?IoTという言葉が言われ始めてもうかなり時間が過ぎているというのに、一眼カメラに高速通信機能を入れたものが一向に出てこない。パナソニックのCM10にしても、コミュニケーションカメラなどというわけのわからない分類をして他のカメラとわざわざ区別しているのが実に不思議だ。しかも値段もべらぼうに高い。
 通信量の問題があることは理解できる。しかし、2000万画素のRAWデータを使うのでなければ一般の人は5GBもあれば1カ月はもつ。時間制限なしのプリペイドSIMを使えばヘビーユーザでなければ1年はもつかもしれない。逆に、大量通信の必要性が、通信料の値下げ圧力にもなる。
 以前にも書いたように通信機能が入れば、いろいろなビジネスモデルが出てくる。カメラ業界は、カメラという狭い井戸のなかからいつ這い出してくるのだろうか?