月曜日, 3月 22, 2010

クリストとジャンヌ=クロード展

 先日、クリストとジャンヌ=クロード展を見てまいりました。とてつもないことを考える芸術家です。巨大な建造物を布で覆ってしまったり、万里の長城のような長い布のフェンスを作ったり・・・と、想像を絶する芸術を見せてくれます。オブジェ(かれらはプロジェクトと呼んでいます)を作っている最中はある意味では建造物の建設現場の雰囲気であり、とても芸術を行っているという雰囲気ではありません。

 しかも驚いたことに、それらのための費用は自分たちが書いたスケッチなどを売って貯めたもので賄い、一切の公共からの援助などを仰いでないそうです。

 プロジェクトは30年位かけたものもざらで、いまだに進行中のものもあるようです。ジャンヌは既に他界してしまったため、クリスト一人で継続しているとのことです。

 私は、これを見たとき、芸術の本質を見たような気がしました。巨大なビルを布ですっぽり覆ってしまう、万里の長城のような長い布のフェンスを作ること、これらは現実の世界では全く意味のないことです。しかも、完成して2週間後には跡形もなく片づけてしまうのですから、せいぜい写真とかスケッチでしか残らないものです。つまり、残すことは目的ではないのです。彼らにとっては、それを行うこと・表現することに意味があったのだと思うのです。

 人間のこころの中に生ずる衝動が行動させているとしか言いようがありません。そのことが芸術の本質なのだと思えるのです。

月曜日, 3月 15, 2010

CP+

 CP+というカメラと写真映像のショーがあり、行って参りました。以前はカメラショー、最近はPIEという名前で展示会を行っていたのですが、PIEが分裂消滅して、代わりにCP+という展示会になったそうです。場所も今までは東京ビッグサイトでしたが、CP+は横浜パシフィコです。

 展示会の規模としては、PIEより一回り小さくなった感じです。何故かはわかりません。不景気のせいでしょうか? カメラは日本のお家芸で、現状でもまだ世界的には主流の位置を占めているのですが、それでも少し元気がないように見えたのは気のせいでしょか?

 とういよりも、カメラとして新たな機能を入れる余地がなくなってきたということかもしれません。以前もここで書きましたが、FULL HDの動画撮影ができるカメラが出現して、それが話題になっていますが、静止画のカメラという点では、これといった話題がないのです。

 ひとつあるとすれば、コンパクトであっても画質にこだわりのあるカメラが出てきていることです。コンパクトでレンズ交換ができるカメラが出てきていて、一眼レフとコンパクトの中間のようなもので、しかもコンパクトのメリットを活かしたものということでしょう。一眼のミラーレスと似たようなポジションかもしれません。ただ、これも大きな流れになるとは思えません。

 全体を見ていて感じたのは、カメラという枠に縛られているという印象です。図らずもCP+という名称になってしまったことが、そのことを端的に表しているように感じました。なによりも、創造力が欠如しているとしか感じられないのは残念なことです。私が期待しているようなものが出てくるのは当分先かもしれません。

木曜日, 3月 04, 2010

ミラーレス一眼

 先日のニュースでソニーもミラーレスの一眼に参入するという。ミラーレスはすでに国内シェアーの20%に達しているという。ミラーレスの最大のメリットはケメラの小型軽量化である。将来的に一眼はミラーレスに置き換わるのであろうか。私個人としては、ミラーレスに期待している。何しろ、小型軽量はどんな時にも助かる。その分、少しでもレンズの性能向上、センサーの性能向上に回してほしい。なにしろ、大きなミラーをバタバタ動かしているというのは、時代錯誤も甚だしい。ある意味では苦し紛れの機構であったはずだ。そんなカメラが半世紀近くも高級カメラの主流を占めていたというのもおかしな話である。

 この流れというのは時代の潮流なのだろう。主流は間違いなっくミラーレスに向かっていくと思っている。もちろん、一部の顧客のために一眼レフは残るとは思う。しかし、超高級レベルのカメラの話である。

 今は、単に一眼レフからミラーを外したに過ぎない。しかし、ミラーレスには全く新しいカメラのコンセプトが展開できる可能性を秘めている。そこに向かって突き進むのは、どこのメーカだろうか。期待で胸が膨らむ。