水曜日, 12月 19, 2012

一眼レフの下克上

 デジタル一眼レフの新しい機種と古い機種を比較していて気がついたことがあります。発売するタイミングによって、上位機種より下位機種の方が高い性能になっていることはこれまでにもありました。

 しかし、上位機種と下位機種を比較して、さほど大きな差がないことにも気がついたのです。もともと一眼(レフ)はレンズは別ですから、本体のみの比較になります。本体の最重要部品はセンサーですが、これは下手をすると上述したように逆転現象が発生しています。逆転していなくても、画素数では同程度になってしまっている場合が結構あります。上位機種だから画素数が多いというわけではありません。

 画像処理エンジンも上位機種と同じものを搭載している場合が結構あります。むしろそのことを売りにしているようです。

 そうすると、本体の機能の差だけになってしまうのです。ところが、カメラですから、機能を値段に比例して設定するわけにはまいりません。基本的な機能は下位機種でも必須です。そうすると、付加的な機能でしか差を付けられないということになってしまいます。 例えば、ブラケッティングが出来るか出来ないかというような差です。それらは多くはソフト次第です。速写性能などは、使用している部品の差となっているとは思いますが、それも一般的な使い方ではそれほど使うものではありません。

 確かにこの傾向はアナログの一眼レフでもあったことです。しかし、アナログ時代は、頑健さであるとか、耐寒性能であるとか、ちょっと普通ではない使い方が高級品にはありました。デジタルではもともと電気回路の都合で動作環境はどれも同じです。本体もプラスチックの多用でそれほど差はありません。

 要はハイエンド製品は特殊な使い方、ローエンド製品は一般的な使い方ということのようです。私の場合は特殊な使い方は殆ど無いので、ローエンド製品で十分すぎるのです。その分、レンズに投資したいと思います。

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日曜日, 11月 11, 2012

画素数と被写界深度

 画素数が多いということは、解像度が高いということと同義であると思うのが普通です。コンデジは別として、ここでは一眼カメラを対象とした記述とします。従って、レンズなども一定以上の性能があるという前提です。

 まず、画素数とレンズの能力について確認しておきます。もっとも一般的なAPS-Cサイズセンサーのカメラに限定します。現状ではAPS-Cセンサーのカメラで最高の画素数は2400万画素です。これはセンサーのサイズとして、3.9ミクロンになります。ただ、解像度を決める緑の画素は1画素置きにしか配置されてないということと、偽色の防止のためのローパスフィルターが存在しますので、センサーの分解能としては6ミクロン程度と思われます。一方、レンズの解像度はFナンバーで決まります。6ミクロンの解像度になるFナンバーはおおよそ9ですから、F9よりも明るい絞りで使う分には解像度を気にする必要はないことになります。また、逆にもっと明るいレンズを使ってもセンサーの制約があり解像度は上がりません。

 なるべく高い解像度で写真を撮りたいという時に、気をつけなけらばならないのはボケです。もともと、ボケ味を楽しむ写真であれば良いのですが、ボケて欲しくない写真の場合、被写界深度がどれだけあるかということを知っておく必要があります。被写界深度を求めるには、最小錯乱円の直径(CoC:Circle of Confusion)を決めておく必要があります。一般的に最小錯乱円直径は35ミリフィルムカメラの場合は0.03ミリとい数値が使われていますが、これはフィルム対角の約1500分の1に相当します。厳密には写真の見方(使い方)などによって違ってくるはずです。同じ定義ではAPS-Cセンサーのデジカメで同じ数値を用いると約0.02ミリ(20ミクロン)という数値になります。しかし、これはデジカメに適しているとは言えません。なぜなら2400万画素のセンサーが3.9ミクロンのピッチで出来ているのですから、20ミクロンのボケまで許してしまうというのでは、高分解能センサーを使う意味がなくなってしまうからです。

 そこで、最小錯乱円の径をセンサーの分解能6ミクロンの1.5倍の9ミクロンに設定してみます。その条件で1メートル先の被写体を焦点距離60ミリ開放F4のレンズで写すと、被写界深度は幅で18.8ミリという値になります。これはかなり厳しい値です。被写体の凸凹はもちろん、カメラが少し傾いただけで被写界深度をはみ出してしまいます。なにしろ幅で18.8ミリということは片側では9.4ミリしかマージンがないわけですから。

 ではどうすればよいかというと、絞るしか方法はありません。無限遠の被写体でF9まで絞れば、被写界深度は43.2ミリまで拡大します。 

 何を申し上げたいかというと、画素数を大きくして解像度を上げようとすると、単に露出だけで絞りやシャッター時間を決めればよいということではないということです。当たり前ですが、絞り優先以外のオートでの撮影は無理です。

 被写体の凹凸を見て、カメラのセッティングの誤差やフォーカスの誤差も考慮した上で必要な被写界深度を求め、それに見合った焦点距離のレンズや絞りを選択する必要があるということです。 もっと別の言い方をすると、2400万画素のカメラを最高の性能で写すのはとても大変なことだということです。画素数が多いということは難しいことも多くなるということです。

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火曜日, 11月 06, 2012

多すぎるカメラ機種

 最近のデジカメの品ぞろえが混乱してきています。特に一眼系にその傾向が見られます。もともと一眼カメラはレンズでは差が付けられないため、ボディだけでバリエーションを出さなければならないわけですが、センサー以外ではそれほど大きな差をつけるが難しと思うのです。AFの点数を多くするとか、露出を決めるポイントを多くするというようなことでの差別化が出来ますが、感度はセンサーで決まってしまいますし、シャッタースピードだってセンサーに依存します。 

 そうなるとセンサーで差を付けたいのですが、センサーの画素数もそろそろ限界に来ています。また、新製品は従来製品より性能が向上しているのが当然ですし、競合の性能と同等か上回っていることが必要になります。結果として、新しい下位機種が上位機種よりも高いパフォーマンスになってしまうという逆転現象が起きることになります。ある程度時間がたてば上位機種も性能的に追いつくことはできるのですが、更に高い性能にしようとするとセンサーの性能を上げる必要が出てきます。

 ただし、センサーの性能は徒に上げてよいということではないはずです。画素数をやたら上げても意味がなくなってきているからです。結果としてボディーの基本性能は殆ど横並びになってしまいます。今までの考えが入門機、中級機、高級機というのが一般的だと思うのですが、センサーの画素数はどれも同じか、下手をすれば逆転しているということになるわけです。

 要はカメラの機種が多すぎるのです。たまにしか使わないような機能を入れて差別化を図るというのは、どう考えても不健全です。そいうものはフラグシップ機にあれば十分でしょう。それよりも、機種を絞り込んで、もっと斬新なカメラを開発して欲しいものです。

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土曜日, 10月 13, 2012

カメラの解像度は値段次第?

 カメラの解像度というのは、カタログなどを見ても書かれておりません。一眼レフのレンズの性能を見ても、解像度という項目はありません。考えてみれば不思議なことです。レンズで像を作るのですから、どの程度の細かいものまで写せるかというのは、基本的な性能のひとつでです。フィルム時代は、カメラだけではなくフィルムの解像度というものも含まれていたので、ある意味ではカメラメーカは解像度という定義から逃げていたと言っても良いかもしれません。

 ところが今はデジカメの時代です。ごまかす要素は無いのに、フィルム時代と同じ表現しか使われておりません。 実際にカメラを使ってみると解像度が悪くてがっかりしてしまうことが結構あります。カメラやレンズを購入する時に、解像度という項目が無いので、レンズのFナンバーを目安にするのですが、これがあまりあてになりません。あてにならないというのはFナンバーの意味としてあてにならないということではなく、Fナンバーと解像度が結びつかないということです。

 どういうことかというと、面内での不均一な解像度の分布などがあり、Fナンバーでは規定できない誤差があるということです。専門用語では収差と言います。不均一性というのは、木や森などを撮ると解ってしまいます。部分的にボケたようなイメージになりますから、L版程度の大きさにプリントしただけでもわかってしまいます。下に例をしめします。画素数をカットしておりますので、全体の画像ではわからないと思いますが、下の写真は中央と右端と左端を拡大(縦300画素分)して並べたものです。F8、1/160秒、F2.6、iso80、カメラは1600万画素のコンデジ
 一眼レフの場合は、レンズの仕様にMTF曲線のデータが表示されていることが多いので、少しは参考になりますが、MTF曲線を見ても解像度が良いのか悪いのかよほど慣れた人で無い限りすぐには判断できません。

 結局どうするかというと、評判か価格で判断するしかないということになる。もう少し判断材料を提供してくれれば助かるのですが、残念なことです。 一万円程度で売られているのデジカメの仕様と5万円のデジカメの仕様を見較べても、写り具合には何の差もないとしか思えないような表現の仕方ですから、買った方は騙されたと思ってしまいます。 ついでですが、撮影サンプルというのも、あてになりません。結局あてになるものは無いので、価格で判断するしかないわけですが、価格が高いから絶対に大丈夫かと言われたら、自信がありませんが、文句は言いやすいですよね。

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土曜日, 10月 06, 2012

デジカメセンサーサイズの行方

 デジカメのセンサーは今後どういう方向に進むのでしょうか。コンパクトは現状並みの小型から大きい方向に移行しそうでです。それは、携帯カメラとの差別化が必要になるからでしょう。一方一眼はどうでしょうか。一眼を使うユーザは、単にレンズ交換できるということだけではなく、ボケ味を求めています。コンパクトと何か違うものがあるとすれば、やはりボケ味でしょう。  ボケ量は、F値が同じなら同じ大きさに引きのばした場合、レンズのF値に反比例し、センサーサイズに比例します。フルサイズセンサーのカメラのボケ量を1とすると、APS-Cサイズのカメラのボケは0.7(1.5分の1)、フォーサーズ規格のカメラのボケは0.5(2分の1)、1インチサイズのカメラのボケは0.3(3分の1)、コンパクトカメラ(1/2.3インチセンサー)では0.15(6分の1)のボケになります。  従って、フルサイズの一眼レフと同等のボケ味を楽しむには最低限でもフォーサーズサイズ以上のセンサーが欲しくなると思われます。もし、センサーサイズを小さくした場合は、ボケを大きくするにはF値を小さくする必要がありますが、その場合は、交換するレンズのすべてについてコストが上がってしまいます。  また、画素数は多くなることはあっても少なくなることはないと思います。従って、感度面でもセンサーサイズを小さくすることは不利になるはずです。  唯一、小さなセンサーで可能性が出てくるのは、ソフトや画像合成によるボケの生成でしょう。像面位相差方式のAFが主流になれば、ある程度被写体までの距離が把握できます。それによって画像のボケをコントロールすることが原理的には可能になります。また、焦点をシフトさせた画像を合成するという方法だって可能性はあると思います。ただ、本当に自然なボケ味を出すのは決して容易ではないでしょう。 ホーム     

木曜日, 9月 27, 2012

カメラのISO感度、推奨露光指数、標準出力感度

 デジカメのISO感度ほど当てにならないものはありません。なぜかというと、定義が甘いからです。業界団体が作った定義ですから、当然なのかもしれません。どういう点が甘いかというと、ノイズとの関係が定義されてないからです。出力レベルだけで定義していますから、デジカメの場合電気的な利得(ゲイン)を上げてやればいくらでも感度が上がってしまうのです。しかし、実際には高い感度で撮影するとノイズが多くて非常に汚い写真になってしまいます。 

 カメラの仕様には標準出力感度とか推奨露光指数という項目があります。最近は昔のカメラに比較して1ケタ大きな感度が記載されております。標準出力感度25600という数値を持ったカメラが販売されるようになりました。センサーそのものは基本原理は変わっていません。それどころか、画素数がますます増えてきて、1画素の面積がどんどん小さくなっているのに、感度がどんどん上がっているのです。普通に考えれば感度はどんどん悪くなるはずです。

 感度の向上は画像処理エンジンと呼ばれる半導体チップの性能向上に負うところが大きいようです。しかし、上でも述べたようにノイズとの関係が曖昧ですので、高い数値を提示するメーカもあれば、比較的に慎重な数値を出すメーカもあります。ですから、結局あてにならないのです。HPなどで見かけるサンプル写真を見ても、大半のメーカは感度100当たりで撮ったサンプルしか出していません。25600という数値提示しているカメラでも25600で撮ったサンプルは出していません。出していないということは、多分とても出せる代物ではないと解釈していますが、せめてノイズの量(SN比)位は数値で出して欲しいものです。

 下に、5つのメーカの今年発表されたカメラ(一眼)の感度の比較を示します。このグラフは、各カメラISO感度最高値を1画素の面積で割った値です。単位面積当たりの感度ということです。どのカメラも基本はフォトダイオードがセンサーになっていますから、それほど大きく変わるものではないはずです。ABCDEはメーカ毎の値です。D社はケタ違いに大きな値を提示しています。D社を除いても、4倍程度のバラツキがあります。もっとも控え目なのはC社です。ISO感度の数値が一段で2倍(例えば3200の次が6400という具合)違いますから、2倍のバラツキは仕方がありません。それにしてもメーカでこれだけ差があるというのは驚きです。

 上でも述べたようにセンサーの原理は基本的にどこも同じです。従ってセンサーそのものはどのメーカでも同じ感度と言っていいと思います。あとは画像処理エンジンの能力ということになりますが、それもそんなに極端に差が付くはずがありません。ですから、私は現在は大きい数値を出すメーカは正直ではないメーカと解釈しております。
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木曜日, 9月 20, 2012

一眼からストロボが無くなる日

 先日キャノンのEOS6Dが発表されました。6Dには内蔵ストロボがありません。既にキャノンはフルサイズの一眼に関してはストロボを外してきたので、驚きはありませんが、確実にストロボを外す方向に向かっているということでしょう。特にフルサイズの一眼ともなれば、プロとかハイアマチュアが使うカメラですから、内蔵ストロボを使うような撮り方はあまりしないと思います。もしあったとしても、暗いストロボでは近距離にしか使えませんから、スナップ写真程度であり、わざわざフルサイズの一眼で撮るようなものでもないという割り切り方だと思います。  今のところAPS-Cサイズセンサーのカメラには搭載していますが、ミラーレスのEOS Mでは外してしまいました。  背景には、センサー感度が上がっているということもあるかと思います。ストロボ無しで写せる領域が広がっているのは事実でしょう。また、多少ざらついたとしても、使い手がFullサイズに拘るようなシビアーな人ではないわけで、ある程度許容されると考えているのかもしれません。チャチな内蔵ストロボよりも、しっかりしたもので写した方が写真としては良いものが撮れるという考えとも受け取れます。  もともとストロボ内蔵というのはコンパクトカメラからスタートしたものでした。一眼レフが一般的になったことでストロボ内蔵という方向が定着したわけですから、原点に戻ったということでもあります。  思い切った考えですが、ひとつの見識かなと思います。
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土曜日, 9月 15, 2012

高級コンパクトソニーRX1、RX100


 ソニーから12日にコンパクトカメラ2機種が発表されました。いわゆる高級コンパクトカメラです。コンパクトカメラがスマホに押されて採算が悪くなっており、高級品にシフトしている流れがあるようです。意地悪な言い方をすればカメラとしてはニッチ市場へ逃げるということらしいです。

 2機種のうち、RX1は市場予想価格が25万円と、とてつもなく高いものです。センサーは35ミリフルサイズのセンサーを用い、2430万画素。レンズは単焦点(35mmF2)。富士フィルムのX100を意識した製品と言っていいでしょう。但しX100はAPS-Cサイズのセンサです。

 一眼レフ、ミラーレス、固定焦点コンパクト、ズームコンパクト・・・一体カメラはどこへ行くのでしょう。どこかに収束させなければならないということではないのですが、それぞれの分野が混然としてきた感があります。一眼レフにしか使われないと思われていたフルサイズのセンサーがコンパクトに使われたり、一眼レフとミラーレスの境界があいまいになり、安いズームコンパクトはスマホに追いやられ、ミラーレスにも小型センサーが採用され、多分ミラーレスにもフルサイズのセンサーが搭載されるようになり・・・という具合で、境界があいまいで実に混沌としてきたと感じています。

 ただ、はっきり言えることはレンズ固定の単焦点カメラは絶対にメジャーな存在にはなりえないということでしょう。カメラは、いろいろな焦点距離で撮影できるというレンズ交換式一眼レフに進化、コンパクトはズームが標準になり進化してきました。この流れは変わらないと思います。そして、ボケ味やレンズの違いによる絵作りの楽しみ方求める人にはレンズ交換式、そうではない人にはズームコンパクトを提供するのが基本でしょう。

 今回の発表は、デジタルカメラの多様化の一環というふうに理解しています。ただ、一眼レフとかミラーレスという括りでは表現できない方向に動いているのは間違いないと思います。そして、多分画素数とかミラーの有無ということではなく、画像の品質でランクが分かれるような方向に向かっているのかもしれません。ただ、画像に品質に関しては、どのカメラメーカのスペック、業界団体の規格を見ても明確なものがありません。どうもレンズ屋さんというのは、こういうことは曖昧にしたいようです。

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火曜日, 9月 04, 2012

ギャラクシーカメラとカメラの使い勝手


 サムソンがギャラクシーカメラと称するアンドロイド搭載のカメラを発表しました。少し前にニコンが同じくアンドロイド搭載のカメラを発表していますので2番目です。その時、意味がよくわからないと書きました。その状況はいまもって変わっておりません。今回のカメラの特徴は4.8”という大型のディスプレイです。サムソンは携帯も大型ディスプレイを採用していますので、携帯にコンパクトカメラを搭載したようなものです。もちろん携帯機能は無いようですが。ニュースでもまるでスマホ?と書かれています。

 一方で、スマホの普及で、コンデジが売れなくなり、各社は高級機へシフトしています。

 コンパクトの居場所が無くなって、スマホにすり寄ったのがアンドロイドカメラ、高級機シフトがミラーレスということでしょうか。

 カメラとOSの関係でひとつ挙げられるのは、カメラの使い勝手の悪さです。そのあたりはOSを搭載することで、スマホ的に使いこなせるのであれば、良いことかもしれませんし、機種に依存せずに使えるような標準化が進めば、もっとユーザーフレンドリーなカメラになると思うのですが、如何でしょう。

 どんな製品にしても、とにかくユーザーインターフェースにはいつも悩まされます。そこを携帯電話で抜本的に解決したのが、iPhoneでした。カメラの場合、しばらく使っていないと使い方が分からなくなってしまう場合が結構あります。直感的に使いこなせる方法をカメラももっと追究して欲しいですね。カメラだけではありませんが。

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日曜日, 9月 02, 2012

潮風と文庫本


 まるで、文庫本の宣伝のような絵になってしまいました。こんな明るいところで本を読んだら、目が痛くなってしまだろうと心配してしまいます。でもサングラスかけてますから、慣れておられるんでしょうね。


 なんか、こういう風景の中で潮風に吹かれながら一人文庫本を読むというのは恰好いいです。やってみたいと思うのですが、多分サマにならないでしょう。

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月曜日, 8月 27, 2012

明月院・・・の撮影スポットその2



 ずいぶん時間が経ってしまいましたが、明月院撮影スポットその2です。方丈の円窓の向こうにウサギが飛び跳ねている絵などがよく見かけます。丁度しばらくすると中秋の名月になりますので、これからの撮影もよいかもしれません。ウサギは居ません。


 この絵を撮るには、並ばなければなりません。だれかの指図があるわけでもありませんが、並びます。そして、同じ写真を撮ります。誰かが代表で撮って、配れば済むのですがカメラをもっている人にとってはそういうわけには参りません。だから、猫も杓子も並びます。なんとかの一つ覚えで並びます。

 持っているカメラは、一眼からコンパクトまでさまざまですが、コンパクトの人はなぜか申し訳なさそうにそそくさと撮ります。それに較べて一眼の人は少し横柄です。そういうもんらしいです。

 私も並びました。横柄だったかどうかは知りません。

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金曜日, 8月 24, 2012

コダックのフィルム事業売却



 コダックがフィルム等の事業を手放すようです。手放すとは言っても、フィルム事業を購入するところがあるのかどうか疑問です。医療用とか産業用の分野ではまだ使われているのですが、コダックは既に医療用のフィルムは手放してしまっています。

 いつかは来ると思うのですが、カメラ用のフィルムが供給停止になる時が刻々と近づいてきているのでしょうか。とは言ってもフィルムカメラをもっている人はまだ多く居ますし、現在もまだフィルムカメラは販売されています。富士フィルムもまだ供給していますので、今すぐになくなることはないでしょう。

 しかし、例え事業の受け手があったとしても、もはやコダックではありませんから、コダックフィルムが無くなるということはやはり衝撃的です。

 コダックはまだ無くなったわけではありませんが、フィルムあってのコダックですから実質的に無くなったも同然です。しかし、コダックは事業の転換に失敗したものの、立派な会社であったと思います。企業は永遠に続くものではありませんから、いつかは消え去る時が来るのでしょう。写真や、映画文化への貢献という意味では、本当に有り余るものがあったと思います。

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木曜日, 8月 23, 2012

アンドロイドデジカメ



 ニコンがアンドロイド搭載のデジカメを発表しました。これはどう考えればよいのか、ちょっと混乱しています。コンパクトカメラに搭載したということで、考えようによっては携帯カメラへの対抗ということになるかと思います。

 しかし、携帯機能があるわけではありませんから、対抗というにはちょっと中途半端です。WiFiが無いところではスマホを介してテザリングでネットに接続するとなると対抗にはなりません。SNSに写真をアップロードするのであれば、画質はそれほど問われないので携帯のカメラで殆ど事足りるように思います。

 WiFiで通信できるのであれば、それはメリットですが、アンドロイドを搭載する理由にはなりません。

 ということで、よくわからないのです。ですから、この流れが他のカメラに及ぶのかどうかということもわかりません。完全な携帯機能を入れて、携帯端末(スマホ)として売り出すというのであれば、すごく納得できるのですが。どなたかおわかりであればぜひコメントを。



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土曜日, 8月 11, 2012

メカニカルシャッターと電子シャッタ



 どうやら、カメラのメカニカルなシャッターも無くなる方向です。一眼レフは別として、ミラーレスやコンデジでAF、ズーム以外にメカニカルに動いていた要素はシャッターのみです。AFやズームは当面は無くならないでしょうが、シャッターは無くなりそうです。既に電子シャッターのみのカメラも出てきております(携帯は既に電子シャタターのみです)。CMOSでグローバルシャッター方式が実用化されそうですので、そうなればメカシャッターは不要となります。本体は、完全に電子化されるということになります。

 以前にも書きましたが、一眼レフのミラーやシャッターという存在は、もう時代に合わなくなってきていると思います。あの音を懐かしむのは、一種のノスタルジーのようなもので。SLの音や汽笛を楽しむようなものです。電子化されたシャッタであっても、昔のシャッター音を電子的に発生させるというのは、そういうニーズもあるのかもしれません。

 カメラの大きな流れはもう変えようがない方向に進んで行くように思います。一眼であれば、ズームまで電子化する必要はありませんので、AFだけが残りますが、これも電子化される技術が芽生えてきております。カメラが光学機械であることには変わりないのですが、もはや精密機械ではなくなる日が刻一刻と近づいてきております。

月曜日, 7月 23, 2012

キャノンのミラーレス EOS M

キャノンが遂にミラーレスを発表しました。APS-Cサイズのセンサーで1800万画素です。オートフォーカスには位相差AFとコントラストAFの両方を入れています。
 レンズのマウントも新しいもので、2本のレンズが発表されています。センサーがAPS-Cサイズですので、従来のEOS用のレンズとのマッチングは問題ないので専用レンズはゆっくり出すのでしょう。なによりも、『ミラーレス』と正面きって発表しており、センサーもAPS-Cを採用しており、昨年発表したニコンとは対照的な出し方となりました。ビューファインダーがありませんので、おそらく将来的にオプションで用意するのではないかと予想します。これだけの画素数、レンズを生かそうとすると、やはりビューファインダーは欲しくなります。本体サイズはニコンのJ1より少し大きい程度ですから、センサーの大きさに較べればかなり詰め込んだ大きさと言えると思います。
 外観はJ1ほどすっきりとはしてません。と考えるとカメラにこだわりのある人を対象に作っており、ボケ味や画素数、レンズ互換性を重視した方針を採用したということでしょう。ソニーの戦略に近いと思います。

土曜日, 7月 14, 2012

原鉄道模型博物館


 鉄道模型ファンではないのですが、原鉄道模型博物館に行ってまいりました。2000両もの精密模型を小学生の頃から作り続けていて、しかも、その精巧さがとんでもないほどすごいのです。本当に驚いてしまいました。

 そもそも何に興味があったかというと、これだけのものを作ることができる人間の限界のようなものが見てみたかったというのが一番かもしれません。集中して、あることだけ(とは言ってもこれを作った原信太郎さんはコクヨの役員だったというのですからますます不可思議です)をやっているとどこまで出来るのかという点に興味があったのです。

 とにかく凄いとしか言いような無いのです。今までに2000両の模型を作られたそうで、いまも93歳でご健在ですが、年間20両以上作っておられたのですから、月に2両です。その精密さと凝りようからすれば、一日中作り続けていても無理なような気がするのです。外の職人さんにつくってもらっているのもそうとうありそうですが。

 人間の限界というのは底知れぬものがあるということがよくわかりました。毎日、グウタラで過ごしている自分が恥ずかしくなります。一点に集中し、毎日少しずつでも前に進む。その積み重ねが知らないうちに大きなものとなって行くんですね。そう気付かせてくれただけでも十分に価値があった博物館でした。

水曜日, 7月 11, 2012

アップル対サムソンの最高にクールな判決



 アップルとサムソンの訴訟合戦のなかで、イギリスの裁判所の出した判決がすばらしい判決です。『サムソンはアップルほど恰好よくない(クールじゃない)』、だから無罪。

 訴訟の結果からすれば、サムソンの勝訴ですが、ほんとうに勝ったのはどちらでしょう? iPhoneにしてもiPadにしても、最初に出したアップルの製品は本当に恰好よく、以降に出したどのメーカの製品も『真似をしたもの』にしてしまいました。アップル以外のどのメーカも抗弁する程真似を認めてしまうことになってしまいます。真似たとは思われないようにしたデザインが如何にも真似しなかったということを意識しすぎたデザインになっているというもの皮肉なものです。

 それほどまでに、アップルの完成度は高かったということでしょう。また、サムソンは市場で一位になったとしても、デザインや使い勝手でそれを維持するのは多分困難だということになります。なぜなら、オリジナルではないことによりコンセプトが欠如してしまっているからです。ぜひ、コンセプトを確立してアップルを超えるデザインを目指して欲しいものです。ついでですが、日本のメーカもサムソンと同じ穴の狢です。また、アップルにしても、ジョブズなきあと、コンセプトを踏襲できるのかが問われます。

 それにしても、こんな粋な判決を出せるイギリスという国は流石です。日本の裁判所にもこういうウィットが欲しいものですね。

土曜日, 6月 16, 2012

明月院・・・の撮影スポットその1

明月院と言えばこの時期はアジサイである。 しかし、同時に人も見なくちゃいけなくなる。
 普段の日でもこの賑わいだから、休日はもっと大変なことになってしまう。どだい一人だけでじっくり見ようなんて考える方が虫が良すぎるが、行く前は花だけ撮りたいと思っているからがっかりしてしまう。ヤケになって人ごと写すしかない。

 しかし、ひっきりなしに入ってくる見物客(中には、信心深くお参りする人も居る)のせいで、このお寺は大変な儲けになる。戦後、庭の手入れが大変だからと、ヤケになって?アジサイをいっぱい植えたのが始まりだそうで、何が幸いするかわからない。ヤケになってもいいことがあるようです。ワタシには無かった。

日曜日, 6月 03, 2012

杉本寺の苔


 苔を見ると、どうしてもシャッターを切りたくなります。もう、病気みたいなもんです。
 鎌倉、杉本寺の階段の苔は、見事です。見たところまだゼニゴケはそれほどなさそうです。それにしても、階段のすり減り具合がすごいです。左右で人の歩いたところが凹んでいます。なにしろ、鎌倉最古のお寺だそうですから。

月曜日, 5月 28, 2012

キショウブ


見たとおりだが、キショウブというらしい。菖蒲で黄色いのは珍しいと思って撮ったが、外来種だそうです。つまり、たくましいヤツで、警戒すべき種ということになっているそうです。見た目からは想像できません。旧華頂宮邸にて。

水曜日, 5月 23, 2012

タケノ子?



 タケノコというのは竹の子ですが、これくらい成長するとタケノコとは言わないんでしょうね。多分硬くて食べられそうにもないです。でも竹と呼ぶには早すぎます。因みに、タケノコ買う時のコツは穂先が緑色になってないのを選ぶことだそうです。こんなのは売ってませんから大丈夫ですが、地面から穂先が出てしまったのはダメだそうです。

 もうひとつ雑学ですが、竹というのはタケノコの太さで一生の太さが決まるそうです。確かに細いの出てきてだんだん太くなるというのはなさそうです。この写真のタケノコはこの太さの竹になるということになります。なんかちょっと寂しいものがあります。人間にもそういうタイプ、います。私の場合は、細く生れて、細いままだ。

木曜日, 5月 17, 2012

サムソンのカメラ



 テレビや携帯、半導体で世界の市場を席巻しているサムソンのデジカメが徐徐に実力を付けてきている。既に11%のシェアーを有しているというから驚きである。4位である。日本では販売されてないので、カメラでそれだけシェアーを持っているという感覚がないが、アメリカやヨーロッパではかなりのシェアーを持っているということになる。2000万画素クラスのミラーレス(NX20 NX210 NX1000)も既に持っており、性能的にも日本製と見劣りしない。少なくともスペック上は。サムソンの強みは何と言っても失うものが無いということ。それだけに日本メーカにとっては脅威であろう。

 テレビ、スマホと同じくスマートというキーワードを冠した戦略というものもなかなか鋭いが、それらを繋いだ商品コンセプトを導入すれば日本のカメラメーカよりも有利な立場に既に立っていると言っても良い。ソニーと同じ環境ではあるが、テレビではソニーは敗退してしまったと言っても良い。総合力から言っても既にソニーをうわまわっている。端的な例はWiFiを搭載しているという点である。日本製のミラーレスではまだ搭載されたものは無かったのはないだろうか。せいぜいEye-Fiカード対応までであったと思う。スマホを外部ファインダーに使えるというのは如何にも他の製品との連携を商品コンセプトにしているというのが良くわかる。有機ELのモニターなども多くの日本のメーカの先を行っている。

 日本メーカが半導体、液晶パネル、テレビと同じ運命をたどらないことを願っているがどうなることやら・・・

水曜日, 5月 16, 2012


 京都のお寺の庭の苔です。苔の手入れはとても手間がかかると思って、近くに居た庭師さんに聴いてみたらやはり予想通りでした。鎌倉にも苔の綺麗な庭があるのですが、以前行った時には本当に綺麗だったものが、最近は随分汚くなってしまいました。それはゼニゴケのせいです。苔は独特の発色をします。なんと表現して良いのかわかりませんが、蛍光が入っているような錯覚にとらわれます。でもそれはきめの細かい苔の場合で、ゼニゴケが生えてしまうとどうしようもない状態になってしまいます。ゼニゴケはひらべったい葉っぱのような苔ですが、繁殖力が強くて、普通のコケはやられてしまいます。少し手を抜くと、ゼニゴケがはびこったり、イワヒバ(シダの一種?)が生えて綺麗なコケが無くなってしまいます。

木曜日, 4月 05, 2012

二次元で距離の測れる画像センサー(ToF)



 最近のニュースで面白い記事がありました。CMOSのセンサーですが、被写体までの距離が計測できるセンサーが開発されたそうです(サムソン)。3Dではありません。センサーひとつで被写体までの距離と従来の二次元の画像の両方が読み取れるのです。被写体にいろいろな距離の画像が含まれている場合(普通の写真では当たり前です)、それぞれの被写体までの距離が求められるそうです。

 このセンサーがカメラに搭載されるとカメラにはオートフォーカス検出が不要になるかもしれません。また画面内の全ての被写体までの距離が求められますので、画像と組み合わせて新しい応用分野が開発されるかもしれません。

 原理は、LEDの光を照射し、帰ってくるまでの時間差を計測するというToF(Time of Flight)というものです。国内でも静岡大学などで以前から研究されているようです。

 実用レベルに達するまでには、まだまだ時間が必要と思われますが、今後注目して参りたいと思っております。

木曜日, 2月 23, 2012

人の心をいやすこと

日経新聞の、十選というコーナーに写真家ハービ一山口氏選んだ絵が連載されている。今日はローレンス・アルマ・タデマの見晴らしのよい場所という写実絵の紹介であったが、その中に氏の言葉、『芸術は人の心をいやすこと』という言葉が目にとまった。


 芸術というと如何にも敷居が高い印象を受けるので敢えて芸と言うが、芸というものの本質はそこにあるのではないかと思っている。自己の満足に走るのではなく、人の心を癒すことにこそ真の芸の価値が存在すると思える。


 芸は人間の生活にとって必須のものではない。働いて、食べたり着たり雨露凌ぐ場所を手に入れたりすることは本質的に人間に課せられたことではあるが、それだけでは耐えきれないこともあるのが現実。芸はそういう人の心をいやし、生きて行く活力を与えてくれるものなのだろう。戦国の武将が戦いの日々のなかでも芸を愛して止まなかった理由も同じようなところにあったからではないか。


 写真も撮る人がその行為で癒されればよいし、芸としてそれを生業とするのであれば、人の心をいやすことができる写真が撮れることが必要なのだろう。(終わり)


土曜日, 2月 18, 2012

ミラーレスはパンドラの箱か?


 日経エレクトロニクスの最新号に、『ミラーレスはパンドラの箱』という記事が載っていた。ミラーレス化により、①各種制約がなくなって一眼レフではメジャーになれなかったメーカが台頭すること、②そのために一眼レフ同等又はそれを超えた機能が搭載されつつあること、③コンパクト機が一方でスマホと競合しもう一方でミラーレスと競合し生き残りを模索せざるを得なくなっていること、④一眼レフの市場も食われてくること などでパンドラの箱を開けたという表現になるのだろう。

 ただ、これは如何にも日本的な考え方と言っていいのではないか。パンドラの箱という表現はマイナスイメージが強い。筆者もプラス面を強調しているが、如何せんパンドラの箱と言ってしまえばそれが全てをもの語ってしまっている。

 以前から何度も書いているが、流れはミラーレスにある。少なくともこの流れを積極的に攻めたメーカが生き残る。特に今後は海外メーカが大挙して押し寄せてくると思っていた方が良い。一眼レフまではカメラは日本のお家芸であった。しかし、ミラーレスの出現でその時代は終わった。カメラは光学があるから海外は追いつけないというのは理由にもならない。現に多くの日本メーカが海外でレンズも生産している。

 もっと考えられるのは、ボディ互換メーカが出てくる可能性すらある。一眼レフはレンズ互換メーカが居て、各社用のレンズを安く供給していた。中には本家本元より良いレンズを作っているところすらある。この逆で、ミラーレスはもはや精密機械ではなくなった。本体はもうエレクトロニクスのみと言っても良い。そうなると、システムの開発能力の差が出てくる。レンズは安いものからツァイスに代表されるような高級なものまでいくらでもある。それさえ外部調達すればなんとでもなる。

 私は、日本的な考え方ではカメラもテレビと同じ運命をたどると考えている。まあ、ニッチな一眼レフ(日経エレクトロニクスでは、一眼レフはニッチに領域になると言っている)だけは残るだろうが、その結果どうなるかは火を見るより明らかである。下手をすると、国産ミラーレスもニッチな領域に追い込まれるかもしれない。

 追いついてくるものを意識する暇があったら、来るべき時代の製品を考えていた方が良い。カメラは、ある意味では現時点でどこかが抜きんでているということはない。ミラーレスと言えども、一眼レフからミラーを外したレベルである。本当にこれから市場をリードして行くのであれば、今のミラーレスの延長では生き残れない。もっとユーザの使い勝手を追求する必要があるし、デザイン性もなんとかしてほしい。物づくりさえしっかりしておれば売れるという時代では無くなった。アイデアと対顧客において妥協を排した製品でなければ生きては行けない。これは欲しいと思わせる何かが必要になる。そこに最初に手を伸ばすのはどこのメーカであろうか。

金曜日, 2月 10, 2012

CP+



 昨日、CP+に行ってきました。

 最初に感じたのは入場者の持っているカメラでミラーレスが増えたことです。もちろん一眼レフは多いのですが、予想以上にミラーレスを持っている人が増えたことです。直前に、オリンパス、ペンタックスの新ミラーレスが発表されたということもあって、ニコンの一眼レフ新製品とともに人だかりがしてました。逆に気になったのがキャノンです。一眼レフは1DXが10月に発表されただけで、ミラーレスは相変わらずダンマリを決め込んでいます。ちょっと最近のキャノンはおかしい感じがします。だから社長が変わったのでしょうか。

 昨日の新聞でも、ミラーレスが一眼レフの販売台数を超えたという報道もありました。ミラーレス化はもう止まりようが無いという状況です。気のせいでしょうか、一眼レフがやたら大きく見えてしまいます。ミラーレスのコンパクトさはやはり魅力です。

 全体的に、まだカメラは活況という印象です。日本メーカがシェアを持っている数少ない産業の一つということになります。せめてカメラぐらいはお家芸として残して欲しいものです。

月曜日, 1月 30, 2012

ミラーレスの行方


 キャノンを除いてミラーレスがほぼ出そろってきたわけですが、業界の方向性は2つの流れに分かれてきました。ひとつは、一眼レフに代わる高画質という方向、もうひとつは、一眼レフとは一線を画しレンズ交換式のコンパクトという方向です。これは、各社の従来の製品戦略と非常に強い関係があって興味深いことです。一眼レフに力を入れてきたメーカは、後者の戦略を取っているいるようです。当然かもしれません。一方で、一眼レフを持たないメーカあるいは一眼レフを持っていてもシェアー的に劣勢に立たされているメーカは前者の戦略を採っています。ミラーレスで一気に逆転を狙おうという姿勢です。

 この流れで行くと、キャノンは後者の戦略を採ると考えられます。後者の戦略は、コンパクトカメラの利益率の低さということも背景にありそうです。スマホに市場を奪われているという現実もあると思われます。当然、レンズ交換式にすれば価格は上がりますから利益に貢献することになります。しかも、レンズ単独でのビジネスチャンスも広がるということになります。また、海外勢力の参入障壁も高くなります。

 ただ、どちらの戦略も市場の声が入ってないのが気になります。そして未だに斬新なカメラは出てきてないとも思います。ただ、ミラーレスの存在が大きくなってきていることは間違いない事実です。

月曜日, 1月 16, 2012

コダック上場廃止か


 少し前のニュースですがコダックが危なくなっているようです。

 コダックと言えば、コダクロームが頭に浮かびます。一眼を買って、最初に買ったフィルムがコダクロームでした。コダクロームを使っているということが、喜びであり誇らしくもあったのです。今でもその時に撮ったフィルムが残っていますが、30年以上経っても殆ど色あせしてません。ポールサイモンの歌にも出たきたこのフィルムは、まさに一世を風靡したフィルムであったと言っていいでしょう。

 フィルムだけではなく、プリントも好きでした。同僚からカメラ店でわざわざ東洋現像所に依頼するということを教えてもらって、いつもそうしていました。そんかことが頭の中をよぎって行きます。

 それが無くなってくなってしまうとしたら、実に寂しいことです。

 デジタル化の波に乗り遅れたということでしょう。スチル写真も殆どがデジタル化し、ムービーもデジタル化されてしまったので、フィルムだけではどうしようもないという状況です。デジカメも売ってはいましたが、とても本腰を入れて開発していたとは思えませんでした。

 成功は失敗の序章だったのです。

 フィルムがどこかに移管されるのかどうかわかりませんがフィルム派にとってはますます選択肢がなくなることになりそうです。いくらなんでも、フィルムをこれ以上継続生産するというのは無理があると思います。写真ではない世界で、フィルムの技術を展開できればまだ生き残る余地はあるように思います。ブランドも残るのかもしれません。しかし、それはもはやあのコダックではないでしょう。それは仕方のないことです。人と同じで、企業だって永遠に続くものではないと思います。いつかは終焉の時が訪れるのでしょう。それはまた新しいものを作りだす素になるのですから。

木曜日, 1月 12, 2012

ニコン D4


 ニコンのフラグシップ機、D4が発表されました。キャノンの1DXのブログでも書きましたが、フラグシップ機というものの扱い方が少し変わってきたのではないかと感じます。プロ用のカメラ、それも特に報道向けのカメラという様相を帯びてきました。画素数を上げるのではなく、かといって携帯カメラ以下の画素では流石にフラグシップとは言えませんからそこそこの画素数(報道写真では、画素数はそれほど必要とされないのでしょう)、スピード重視(連写性能はスポーツ報道には重要)、画質重視という姿勢です。

 このあたりの方向性は、プロの写真家(報道写真家を除く)とも違うような気がします。

 全体的にみると、D3S(1200万画素、感度12800)→D3X(2450万画素、感度1600)→D4(1620万画素、感度12800)という変遷は、意地悪な見方をすると、迷いがそのまま表れているという感じがしないでもありません。

 最初にも書いたように、フラグシップがけん引していく時代ではなくなったということなのでしょう。一眼については、プロ写真家・ハイアマチュア向け、報道写真家向け、中級アマチュア向け、初級向けというような目的・ニーズに応じたカメラの分類が必要になってきているということでしょう。同時に、いよいよ一眼デジカメの開発も大きな壁にぶつかってきたのではないかと感じます。過去の範疇では、ミラーレスへの置き換えが確実に進行しつつあります。それとは別に基本コンセプトの全く違うカメラが出現する予兆かもしれません。パラダイムの変革が起き始めているのでしょう。

水曜日, 1月 11, 2012

フジフィルムのミラーレス X-Pro1


 フジフィルムがミラーレスをアメリカのCESで発表しました。

http://www.fujifilm.com/products/digital_cameras/x/fujifilm_x_pro1/

 スペックを見て、まさにミラーレス一眼のメリットを生かしたカメラと言えると思います。そしてとにかく画質にこだわり抜いていることが強く感じられます。特に、レンズを非常に明るいもので揃えていることです。ミラーレスだからこそ出来ることですが、やっと本格的なミラーレスが出てきたと実感しました。

 いままでどちらかと言うと失礼な言い方かもしれませんがミラーレスは女性や初心者向けのカメラというイメージが強かったし、いくつかのメーカは明らかにそちらの方向に走っています。ミラーレスだからコンパクトに出来て、女性でも持ち運びが簡単だ、だから女性がとっつきやすいものにしようという発想だと思います。この路線には、画質優先というコンセプトはありません。そういう意味では私個人としては非常に不満でした。

 その中でソニーはどちらかと言うと高画素化で画質優先派であったと思います。そこに新たに参入したフジフィルムは高画素化というよりも写真の技術を生かした画質優先のカメラを作ってくれたと言えると思います。何しろ発表したレンズのF値が1.4、2.0、2.4と非常に明るいレンズをそろえてきたということが驚きでした。ミラーレスだからこそ出来るわけで、考えようによっては、一眼レフでネックであったミラーを外したことを最大限に生かしたカメラであると言えるでしょう。しかも、センサーを工夫しローパスフィルター(解像度低下要因)を外してしまったというのですから、画質に対する拘りが強く感じられるのです。フジフィルムではフルサイズの一眼を超える画質だと言っているそうですから、相当自信をもっていそうです。フジフィルムのXシリーズは本当に頷けるものばかりです。

 ミラーレスは、明確に2つの方向に分かれたと言っていいでしょう。おそらく、この方針は、各社簡単には変更できないと思います。なぜなら、方針の変更はマウントの変更になるからです。今まで一眼レフが受け入れられてきたのは、このマウンドを大きく変えなかったからです。

 最後に残ったキャノンがどちらの道を選択するのか、非常に楽しみです。

月曜日, 1月 09, 2012

この時期のかっこう


  1月3日の写真です。鎌倉八幡宮です。この時期にアルバイトの警備員さんがこの赤いトングコートの恰好をします。本当は、気付かれないように撮ろうと思っていたら、気付かれてしまい、おまけにポーズまで取ってくれましたので、こうなるとシャッターを切らざるを得なくなって仕方なくカシャッとやったわけです。だから、こんな超ベタな写真になってしまいました。女性の警備員も居て、赤いベレー帽をかぶっていました。初めて初詣に行った時は、一瞬右翼の街宣かと疑ってドキッとしたのですが、このように結構やさしいお兄さんが多く、愛想の良い警備員さんたちです。