写実画専門の美術館、ホキ美術館(写真)の超写実絵画を見てまいりました。お客様より、ホキ美術館の存在を教えて頂いたのが始まりですが、その少し前にも別のお客様から出展作品の写真のデータ化のお話があり、偶然の重なりで気になっていたので、少し遠い場所(千葉市土気)でしたが行ってまいりました。
超写実という世界があるというもの実は知らなくて、先日NHKで放送されていた超写実の野田弘志画伯の特集を見て、そういう領域があるのを知った次第です。
超写実ですから、まるで写真です。写真よりリアルかもしれません。写真よりリアルという表現はおかしな表現かもしれませんが、写真は被写体をストレートに機械を介して写し込むのに対し、超写実は、画家の感じた現実が入っている分違いがあるのでしょうか?
私はどうも不純は性格のせいか、女性をモデルにした絵には多分横に写真が並んでいたとしたらその写真よりももっと艶かしいものを感じてしまうと思いました。
ただ、正直言って、こういう絵を描くという衝動は理解できないのです。写真という手段があり、最近は写真も写真家によってはデータを加工する場合もあるので、その差が何なのかという疑問が解けないのです。
ただ、間違いなく言えることは、その精緻な仕事から発せられる圧倒的な迫力だけは感じることができます。それは、写したのではなく、描いたのだという事実によって伝わってくるものですが、ちょっと作家の方には失礼な表現かもしれません。
この美術館、建物が非常にユニークです。写真の部分も展示室になっているのですが、下に支えがないのです。内部は、細い廊下のような感じのギャラリーが何本も走っているのです。このギャラリー、結構見やすいのです。普通は四角い部屋の周りに絵が貼ってあって、結構ウロウロするのですが、この廊下のようなギャラリーは、歩いていくと両側に絵があり、まっすぐ進んで行けばよいのですから、見落としてしまうこともなく、楽に見られます。ただ、完全な一筆書きにはなって無かった部分があったのが少し残念です。戻ってくる人が絵の前を通りますので、ちょっと鬱陶しいのです。でも、絵を見るためだけの建物ということで、本当に100%そのことだけを考えて作ったという意味では大拍手です。
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