土曜日, 3月 28, 2015

久良岐能舞台

 横浜磯子区の久良岐公園の中に能舞台がある。大正6年に日比谷に建てたものが昭和59年にこの地に移設されたもの。中に入れていただいたら、懇切丁寧にいろいろ説明していただけた。能と言えば、横浜では、称名寺の薪能が有名だが、能舞台はその都度臨時で設営している。常設の能舞台が市の管理下にあるのは実は私は知らなかった。ところが、話を聞かせていただいた方の話では、能はめったに上演できないとのこと。理由は費用が膨大で、とても採算が取れないのだそうだ。横浜には別に横浜能楽堂があるので、観客席の少ない久良岐能舞台では確かに厳しいのであろう。時々、イベントも催されているが、能舞台としては殆ど利用されていないというのは残念なこと。能自体が武家の庇護によって伝統が維持されてきたという経緯からすれば、能舞台を活用することも難しい時代なのであろう。時代とともに受け入れられるように変遷する芸能であれば良かったのだが、どちらかというと伝統を維持する方向にしか動かなかったことが能を衰退させる原因になっていたのだろう。舞台の写真は、パンフレットより借用。下の写真は、入口です。
 そろそろ久良岐公園の桜も満開になりそうですから、散歩と花見がてらに能舞台をご覧になるのもいかがでしょうか?庭には水琴窟もあり、良い音色を響かせています。

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