日曜日, 7月 31, 2011

二足歩行

 まだ二歳にも満たない子供の二足歩行です。

 お釈迦様ではありませんので、生れた途端に歩くなんてことは考えられないことですが、1年か2年の内には大体歩き始めるのですから、驚異です。ロボットの歩行よりよほど上手に歩きます。これが、殆ど全ての人間に出来てしまうのです。ロボットを作っている人がどうじだんだ踏んでも真似できっこない高等技能です。そう考えると、人間の技術なんてたかが知れてます。

 大体、今の最先端に技術にしたって、まだ100年も経ってない技術ですから。それに較べたら、生物は数十億年の歳月を経て獲得してきた能力です。おごれるものは久しからず。

土曜日, 7月 30, 2011

3Dの幻想

 猫も杓子も3Dに飛びついていましたが、少しほとぼりが冷めてきたようです。3Dのテレビがそれほど売れてません。NINTENDO 3DSも失速してしまい、早くも大幅な値下げに追い込まれています。3Dカメラというものも販売されておりますが、あまりぱっとしません。

 これには2つ理由が挙げられています。一つは、不便で見にくいこと(メガネが必要であったり、見るポイントが限定される)、もうひとつはコンテンツが貧弱であることです。
 しかし私はもうひとつ理由があると思います。あまり指摘されてないのですが、現状の3Dというのは、本当の3Dにはなってないことです。本当の3Dは今現在このブログを読んで頂いている方々の置かれている環境です。大半の方が両方の眼で回りの景色をご覧になっていると思いますが、それだけが3D効果を生んでいるわけではないのです。試しにご自分の頭を動かして見てください。前景と背景の位置関係が変わります。ビルの正面からビルを見ると側面は見られませんが、体を動かせば側面が見られます。これも3Dにとっては重要なファクターなのです。

 しかし、現在の3D映像は、頭を動かしても状況は変わりません。それは固定したカメラ2台で映像を記録しているからです。

 つまり似非3Dであるわけです。人間の3D感覚というのは2眼視だけで成り立っているのではないのです。

 技術というのは、作り手の勝手な思い込みで突っ走ってしまうことが結構多いのですが、その典型的な現れではないかと思います。

 そしてもっと大事なことは、消費者がそれほど3Dであることに執着してないということではないかと思います。

木曜日, 7月 28, 2011

不健全なビジネス

 スマートフォンの値段が200ドル位にすぐ下がるそうです。将来は50ドルにもなるとのこと。確かに、今は4万円とか5万円ですから、いくらなんでも高すぎでしょと言いたくなります。買う段になると、0円というのもあるようですからわけがわかりません。携帯電話の値段、特に日本においてはデタラメです。販売業者と通信業者が一緒だからこういうことがおきてくるのでしょう。4万も5万もするものがタダなわけありません。つまり、そのあとでじっくりと通信料を絞りとられるということになるわけです。結果的には高い値段を払わされているということになるのでしょう。

 どこで買おうが、カードさえ差し込めば使えるというのが海外のスタイルですから、端末と通信業者を別々に選択できるというのは羨ましく思えます。端末は端末で競争し、通信業者も通信業者間で競争する。双方が伸びて行くことになるのです。不健全な市場では不健全な商品しか育たないと思います。余計な機能がいっぱいついた日本の端末が海外で売れないのは、そういうことだと思います。

 ガラパゴスは相変わらず生き延びているということでしょう。

日曜日, 7月 17, 2011

カメラのパラダイムシフト

 先日、スマートフォンのカメラがコンパクト並みになってきたと書きましたが、昨日の新聞にスマートフォンがコンパクトの市場を奪っているという記事がありました。似たような機能のものをいくつも持ちたくないというは理解できます。どちらを持つかと言われたら、スマートフォンを選択するに決まっています。


 コンパクトデジカメには先が見えてきたということでしょう。これがどういうことに繋がるかというと、カメラ業界の再編ということになるかと思います。そして、残るのは一眼カメラとなるわけです。もちろん、コンパクトデジカメ陣営も黙って見ているわけではないでしょうから、何か手を打って、この流れが変わる可能性も十分にありますが、その可能性は少ないと私は思います。

 一方、一眼はスマートフォン的な機能が入ってくると思います。現在、一眼でWiFiが入っているものはまだないと思いますが、データ入力機である以上、無線のインターフェースが入ってくるのは間違いないと思います。

 カメラにとってはまさにパラダイムのシフトが来たということでしょうか。

土曜日, 7月 16, 2011

神武寺というお寺

 神武寺という駅があります。隣の駅ですから、良く知っていたわけですが、駅名ということしか頭になかったのですが、お寺という字が付く駅というものおかしなもので、当たり前ですが、神武寺というお寺が近くにあるわけです。近くとは言っても、歩いて40分程度の山道です。

 石の苔が美しく、印象的でした。最近は、ゼニゴケが多いというか、ゼニゴケの侵略で、こういう表面にうっすらと生えたビロードにような苔はあまり見なくなってしまいました。鎌倉時代に創設されたとは言え、鎌倉からも距離があり、孤立したお寺ですし、山道を登ってたどり着く古刹ですので、観光客は殆ど来ません。ハイキングを兼ねた人位でしょうか。(医王山神武寺)

土曜日, 7月 09, 2011

スマートフォンカメラと一眼

 アメリカで写真共有サイトのフリッカーに載せる写真でiPhone4が1位になったそうです。2位がニコンのD90、3位がcanon EOS5DMarkⅡとなっています。写真枚数ではなく、写真をアップロードする回数での統計です。写真枚数ではD90が1位、iPhone4が2位。また、コンパクトデジカメの平均価格が1.05万、一眼は05年に7万程度であったものが4万程度に下がっている。つまり、携帯によってコパクトの存在が脅かされているということになります。そしてその価格低下が一眼にも及んでいるということなのかもしれません。(一眼の価格低下は、ミラーレスの影響もあると思われます。)


 かなり前にコンパクトは携帯に置き換わるかもしれないと書きましたが、その可能性が高くなってきたようです。その一番の理由は、iPhone4に見られるように、画質を改善していることだと思います。つまり、画素数競争ではなく、画質にこだわっていることではないでしょうか。他の携帯メーカは、カメラが付いていることが重要で、画質よりも画素数で勝負しているようです。一方iPhone4ではレンズを明るくしたり(一般のコンパクトデジカメのF数よりも小さいF2.4)、デジカメで最近多く採用されている裏面照射型のCMOSセンサーを使っていることなど、目立たないのですが、明らかに画質の改善に向かっています。ズーム機能が付いたらコンパクトの領域と完全に重なってしまいます。(デジタルズームで我慢すれば殆ど差は無くなっているかもしれません)。携帯にカメラを入れることにより、撮った画像を瞬時にワイヤレスで転送したり、アップロードすることができるのですから、考えようによってはコンパクトデジカメよりも有利ともいえます。しかもスマートフォンはパソコンのようなものですから、画像の加工でも有利です。

 カメラは、両極端に分離していくかもしれません。スマートフォンカメラと一眼という方向です。すでにフリッカーの投稿状況がそれを物語っています。そして、アップルはすでに世界最大のデジカメメーカになっていたのかもしれません。

木曜日, 7月 07, 2011

APSフィルムの生産中止

 フジフィルムがAPSフィルムの生産販売を終了するそうです。1996年から生産していたのですから、わずか15年で終了するということになったわけです。

 APSサイズのフィルムというのは、なぜこの時期に発売されたのでしょう。フィルム方式の写真の延命策だったと思います。デジタルカメラとして最初に発表されたのがソニーのマビカでした。これは当時では画期的でしたが、結果的には一般には受け入れられませんでした。フロッピーディスクを使用していたこともあったのですが、早すぎたということもあったと思います。しかし、デジタル化への大きな一石を投じたことは間違いありません。

 衝撃的であったのは、1995年に発売されたカシオのQV-10というデジカメです。これが現在のデジカメの原型ともいえます。なにが衝撃的であったかというと、液晶画面を搭載したことです。今では当たり前になっていますが、これがデジカメの使い方を切り開いたという意味で画期的だったのです。撮った直後に確認できるというのが非常に大きなメリットだったのです。QV-10は、良く売れたのですが、10万画素にも満たない画像ですから、粗い画像であったのは言うまでもありません。一番喜んだのはビジネスの現場だったと思います。いままで、レポートなどに写真を入れるとしたら、簡単にできるのはポラロイド位でした。しかし、ポラロイドは電子化ではありませんので、それを一旦スキャナーに読取って文書に入れるという方法しかなかったと思います。それが、QV-10の出現で、即座に文書に写真を貼り付けることができるようになったのです。文書に貼り付ける写真であれば、10万画素以下でも十分でした。これで文書に写真を組み込むことが圧倒的に楽になったのです。

 では、なぜこの状況で翌年にAPSが発売されたのでしょう。それはフィルムメーカの危機感と、カメラメーカのデジタル化への時間かせぎだったと推測します。QV-10はデジカメでしたが、画質はフィルムとは比べようのないものでした。カメラメーカとしては画質を優先せざるを得なかったのだと思います。その間に少しでもフィルムを延命し、そのフィルムに対応できるカメラを提供することでデジタルへの繋ぎにしようという試みだったのではないでしょうか。

 結果的には、APSカメラは殆ど浸透しませんでした。結果論ですが、動機が不純であったということでしょう。そこをユーザに見透かされたともいえます。APSという名前がAPS-Cというデジタル一眼用センサーの標準サイズとして生き残ったというのは皮肉なものです。

月曜日, 7月 04, 2011

キャノンの一眼レフ増産とミラーレス参入

 台湾でキャノンが一眼レフの増産に踏み切る。一眼レフは金額ベースで68%にもなっている。台数で23%。ここから言えることはコンパクト1台に対し、一眼1台は売上で7倍強ということになる。当然利益も大きい。従って、当面ミラーレスに本格参入する可能性は低いのだろう。もし、他社の製品と大して差が無いミラーレスを出したら、多くのユーザはがっかりしてしまう。そうなると、キャノンあるいはニコンが発売するミラーレスはとんでもないミラーレスであることが条件になる。そういうことを期待したいし、否が応でもそうなってしまう。

土曜日, 7月 02, 2011

ペンタックス

 ペンタックスがリコーに買収されれるそうです。Hoyaに買収され、リコーに買収されるという厳しい環境にさらされているわけです。買収したリコーもカメラでは非常にシェアの少ないメーカですから、まだ業界の再編はこれからでしょう。

 カメラ業界の状況は、①ミラーレス一眼の登場で一眼レフの技術があることが価値として小さくなっていると思います。②高級カメラの代名詞である一眼レフは、メーカの数も多すぎます。③また、コンパクトも含めてメーカの数が多いのも気になります。④半分くらいはカメラ事業として赤字です。⑤日本では売られてませんが、サムソンはシェアーとして非常に大きくなってきており、意欲的に製品を投入しています。

 これだけ見ても、再編はまだまだ続くと予想されます。一眼レフも将来は、カメラ店のケース内にしか置かれないないようなマニア向けのみが残るのではないでしょうか。