水曜日, 1月 20, 2016

LTE通信機能付きカメラ コミュニケーションカメラ?

 パナソニックが、LTE通信機能付きのカメラDMC-CM10を出した。これは昨年発売したDMC-CM1から通話機能を省いたもの。CM1はカメラというより携帯であった。携帯のカメラの性能を1眼並みにしたと表現した方がよい。このカメラが売れなかったのは、戦略が曖昧であったからだろう。カメラの通信機能については以前からその必要性を述べてきた。
 しかし、カメラ業界は、一向に動こうとしない。携帯にコテンパンにやられた怨念なのか、カメラに携帯と同じ通信機能を入れるなんて意地でもできないということなのだろうか?IoTという言葉が言われ始めてもうかなり時間が過ぎているというのに、一眼カメラに高速通信機能を入れたものが一向に出てこない。パナソニックのCM10にしても、コミュニケーションカメラなどというわけのわからない分類をして他のカメラとわざわざ区別しているのが実に不思議だ。しかも値段もべらぼうに高い。
 通信量の問題があることは理解できる。しかし、2000万画素のRAWデータを使うのでなければ一般の人は5GBもあれば1カ月はもつ。時間制限なしのプリペイドSIMを使えばヘビーユーザでなければ1年はもつかもしれない。逆に、大量通信の必要性が、通信料の値下げ圧力にもなる。
 以前にも書いたように通信機能が入れば、いろいろなビジネスモデルが出てくる。カメラ業界は、カメラという狭い井戸のなかからいつ這い出してくるのだろうか?