水曜日, 11月 09, 2011

庚申塔

 横浜戸塚区の舞岡公園の近くで、偶然庚申塔を見つけた。庚申塔を見つけたというより、見つけた時はなんだか分からなかった。何やら怖そうな人物が子供の髪を左手でつかんでぶら下げているのが彫られている。右手には剣のようなものを持っている。ただならぬ形相の石碑が気になって帰って調べてみたら、庚申塔であることが分かった。


 調べたところでは、庚申塔とは60年ことに巡ってくる庚申(こうしん・かのえ猿)の年に建てたのもらしく、青面金剛(しょうめんこんごう)が彫られている。6本の手があるとされるが、3本程度は分るがその他は消えてしまっている。青面金剛は疫病をはやらせたそうで、つまりこの庚申塔は疫病がはやらないことを願って建てたのだろう。右手1本目は剣を持っている。左手1本目は子供の髪の毛をつかんでぶら下げている。 右には『寛政七(乙)卯九月吉日』となっている。1795年に建てたことになる。左側には『上講中九人』とある。講の仲間九人で建てたということか。正面下には庚申ということで三猿が見える。舞岡公園は、いわゆる谷戸を生かした公園。つまり江戸時代の谷戸で耕作していた農民たちが疫病を恐れて建てたものなのだろうか。舞岡公園は、横浜の少し南部に位置する公園であるが、周りは殆どが住宅街となっている。横浜の真ん中にこのようなものが残っているというのが驚きでした。

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